――「正隊員認定式」
地下都市中央ホール。
天井の人工光が、今日はやけに明るく感じた。
整列した隊員たちの前に、司令官が立つ。
司令官「――本日をもって、
諸君らは“訓練生”ではなく、
天窮機関・正隊員として任命される」
その言葉に、胸の奥がぎゅっと締まる。
……一年
長かった。
短かった。
どちらでもあった。
司令官「朝日 桜夜」
一歩前へ。
「貴官を、第二隊・正隊員として認定する」
証章が手渡される。
みなみは、何も言わずに微笑んだ。
式の終わり
司令官「諸君らは、“守る側”に立った。
その意味を、忘れるな」
拍手はない。
歓声もない。
「偉い人たちの一言」
ホールの前方、
司令官の後ろに数名の人物が並ぶ。
……あれが、“上”の人たちか
笹田は腕を組んだまま、一歩前に出る。
新人……いや、正隊員たちの背筋が伸びる。
短い。
でも、妙に胸に残った。
次に前へ出たのは、天霧隊長。
つぎは、少し軽い雰囲気の男が前へ出る。
場の空気がわずかに緩む
さすが、隊長と言うだけで
年齢は自分たちと変わらない人でも
迫力が違う…
最後に出てきたのは天窮機関“総帥”(最上位)
全員が息を呑む。
ゆっくりと前に出たのは、
天窮機関総帥――
九条 恒一(くじょう こういち)。
白髪交じり、静かな目。
低く、重い声。
言い終わるのと同時に琴沢補佐が一歩前に出た
あれ?
普通今のが締めくくりじゃないのか?
ざわ、と空気が揺れる。
剣も持たず、わたもいない。
ただ、まっすぐ立っている。
その声は、静かだった。
会場が、完全に静まり返る。
視線が、新隊員たち一人一人をなぞる。
一歩、踏み出す。
誰も、動かない。
最初“偉い人たちの一言”とか言ってたけど
みんな、一言じゃなかったな、、
でも、言ってる通りだ
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笹田は呆れたようにため息をつく。
白羊は苦笑しながら口を挟む。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。