私はとりあえず悠晴を近くの公園に連れていき、そこにあった多目的トイレに入った。
気持ち悪そうにしている悠晴は大人しく便器に向き合い、私はしんどそうにしている彼の背中をさする。
私は悠晴に有無を言わせず、吐かせるために口の中に指を突っ込んだ。
グッ…!
悠晴は私の手を掴み、苦しそうにしながら目に涙を溜めた。
ググッ…
涙とよだれを垂らした悠晴は、口から私の手を引っこ抜いた。
すぐに便器に顔を近づけ、苦しそうにしながら胃の中のものを吐き出した。
背中をさすりながら、ひたすら吐き出す悠晴を見守った。
口をゆすぎ終えてから、悠晴はフラリと私の肩に顔を埋めた。
私は多目的トイレの外で悠晴を抱きしめるように背中をさすり、片手で頭を撫でた。
ふわふわとした髪の毛を手で撫でるのは悪くない。
悠晴はか細い声でブツブツと呟いた。
声を出し切った頃、悠晴は私の肩に頭をグリグリと押し付けてきた。
グリグリ…
悠晴は中々人に弱っているところを見せない。
でも、たまに見せてくれるこういうところは嫌いではない。
今にも寝てしまいそうな悠晴を支え、ゆっくりと相談所へ向かった。
弱みを見せられる唯一の相手













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!