彼の声が、わたしの心いっぱいに広がる
この一言。誰かに、1度でもいいから言って欲しかった…!
さっきの涙が、もう一度溢れてくる
涙が私の輪郭を描く
これ以外、言葉が浮かばない
すると、彼は優しく微笑んで座り込んでいるわたしに手を差し出す
わたしは差し出された手をぎゅっと握って答える
もう一度ニコッと微笑む
その笑顔を見た瞬間、心がドキッと跳ね上がる
な、何…!?
類を見ると、ドキドキして…顔が、暑く…?
そう優しくわたしの名前を呼ぶ
う、る、類のこと、見れない〜!
類くん視点
僕は昔から本が好きだった
いや、正式にいえば知識が欲しくて本を読み漁っていた
そんな時、知ったんだ
食べると呪われる赤い実
それは、永遠の命という呪いを解くためのものだと
だから、赤い実を探していたんだ
そんな時、ある少女がパイを売っているのを見かけた
泣きそうになりながら街の人達の言葉を聞く
…あの子が気になる
考えてしまう
…僕は、あの少女に呪われてしまったようだ















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!