それは白鳥沢では珍しい1日offの日のことだった。
天童「ねぇねぇ若利くん!」
俺は部屋でベットに腰をかけ、
天童から借りたジャンプを読んでいた。
すると、ノックもなしに賑やかな声とともに、
天童が部屋に入ってきた。
ジャンプに向けていた視線を天童に向け、問う。
牛島「天童か、どうした?」
天童「いや~?別にコレと言った用はないんだけどw
ただ暇だから若利くんの部屋行こ~と思ってネw」
牛島「そうか」
用はないと聞き、ジャンプへ視線を戻す。
天童「居ていいー?」
と、聞きながらも天童は自分の隣に
腰をかける。
居る気満々、と態度が示しているな。
牛島「ああ」
断る理由もないし、実際、
天童といる時間は、楽しいと
感情が乏しい自分でも感じることがてきる。
天童「やった!ありがとネ若利くんっ!」
牛島「ああ」
感謝を告げられたので返事をし、
ジャンプに目線を戻し読み進める。
天童「若利くん広告までシッカリ読んでるの?w
そんなとこより漫画読んでヨー!」
牛島「ああ、だがせっかく借りたのだから
すべて読みたい。」
天童からせっかく借りたのだから読み残しがないよう、全て読みたいと思い、告げた。
すると、天童は少しびっくりしたような表情を浮かべ、
天童「そっかーw」
と言った。
どれくらい時間が経っただろうか、
俺はひたすらジャンプを読み、
天童はずっと話続けている。
天童の声を聞くのはどこか心地いい。
天童の話に耳を傾けながらジャンプを読み進める。
そして、俺の読んでいるジャンプが、
スポーツ漫画から恋愛要素を含むような話になった。
天童「今どこまで読めたー?お、そこかー!
ドキドキキュンキュンしちゃうー?w
そういえば、若利くんはさ、気になる子とか、
あ、この子いいなーって思う子とかいるの?」
ジャンプを覗き込んできた天童が、
はっと思いついたかのように俺に聞いてきた。
気になる...いいな...
そう考え、1番初めに頭に浮かんだのは
天童だった、
牛島「天童」
素直に天童、と答えた。
天童「ん?」
天童は呆けた表情をしている。
牛島「天童だな。」
もう一度、答えた。
天童「ちょ、若利くんw友達とかの方じゃないってw
れーんーあーい!親愛じゃなくて、
恋愛の方でいないの?」
恋愛...そう言われ、さらに考える。
それでもやはり、頭に浮かぶのは天童で、
天童「どう?気になる子とかいちゃったりする?」
牛島「あぁ、やはり天童だな。」
天童「ん?だから恋愛だってw」
牛島「...?天童だ。」
天童「...........」
そう応えると、天童は黙ってそっぽを向いてしまった。
何かしてしまったかと思い、問いかける。
牛島「天童??」
しかし、天童は、ん?と返事だけで
こっちを向こうとしない。
どうしたのか、もしかして体調でも悪くなったのか、
心配になり、天童の顔を覗き込む。
牛島「天童?どうした、大丈夫か?」
すると、
天童「...!ちよ、顔見ないで...////」
天童の顔は赤くなっていた。
牛島「顔が赤いぞ?熱でもあるのか?」
天童「い、いやないから...大丈夫...」
熱を疑ったが大丈夫と言う。
相変わらずこちらを向こうとはしないから
俺が天童の顔を覗き込んだ状態で、
牛島「天童、無理はダメだ。」
天童「いや、熱とかじゃないから...
うん、俺部屋戻るネ...」
と言い、天童は立ち上がる。
牛島「...?あぁ、体調が悪くなったら
無理はするな、すぐに言え。」
天童「体調は悪くないんだけど...まぁ、うん。
わかったヨ。」
牛島「ああ、」
わかったと言った天童に安堵し、
部屋から出ていく天童を見つめ、
天童「じゃーね、アリガト」
と、いって天童は部屋から出ていった。
天童のいない部屋は少し寂しい。
音がないからだろうか...。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!