第7話

# 07 … いじわる 。
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2026/04/06 11:03 更新




熱が下がった次の日の学校の休み時間。



俺はないこと一緒に、教室の隅っこに座ってた。




お外で遊ぶのは怖いから、ここで二人で静かにしてるのが、いつものこと。













# 青 .

 ないこ。あの お花、きれいやで。 



# 桃 .

 ほんとだっ!きれいでかわいいっ! 





俺が窓の外を指さすと、ないこはニコニコ笑って頷いた。









その時、後ろからガンッと大きな音がして、俺たちの机が揺れた。













# クラスメイト K .

 おまえら、なんで いっつも ここに いるの? へんなのー! 







クラスの男の子たちが、ニヤニヤしながら俺たちを囲んだ。


真ん中にいる子は、いつも声が大きくて、乱暴な子。



俺は怖くなって、ないこの肩をぎゅっと抱き寄せた。






# 青 .

 …うるさい。ほっといてや…。 








俺は、精一杯の勇気を出して言った。



でも、その子はもっとニヤニヤして、ないこの筆箱を勝手にうばった。










# クラスメイト K .

 これ、おれに かしてよ!いらないでしょ? 





# 桃 .

 …あ。だめっ。それは、おかあさんが くれたっ、…だいじな ものっ…、 











ないこが、困った顔をして手を伸ばした。




でも、その子はわざと筆箱を高く上げて、ないこに届かないようにした。






# クラスメイト K .

 ほら、とってみろよー! にんぎょう みたいにじっとしてるからこうなるんだぞ−! 












周りの子たちも、一緒になって笑い出した。



ないこは顔を真っ赤にして、今にも泣き出しそうになってる。



激しく動いたらだめだから、無理にジャンプしたり、走ったりしたらあかん。



それを知ってる俺は、胸の奥が熱くなって、怒りでおかしくなりそうだった。







# 青 .

 やめてや!! ないこにいじわるすんなっ、!! 





俺は立ち上がって、その子の腕を掴んだ。



でも、その子は俺を強く突き飛ばした。  







# クラスメイト K .

 うるさいな! おまえらいっつもくっついてて、きもちわるいんだよ! 











俺は床に尻もちをついた。



痛いことよりも、ないこがバカにされたことが、悔しくて、悲しくてたまらない。






ないこは俺を助けようとして、俺の前に立ちはだかった。









# 桃 .

 …まろに、ひどいこと しないで…。ふでばこ、あげるから…。
 だから、もう いじわる しないで…。








ないこの声は震えてた。



ないこは、自分が大切にしてたものを諦めて、俺を守ろうとしてる。



いじわるをしてきた子たちは、「やったー!」と言って、筆箱を持ったまま走っていってしまった。














# 青 .

 ないこ。ごめん、…。おれが、弱かったから…。 







俺は泣きそうになりながら、ないこの服の裾を握った。




ないこは膝をついて、俺の頭を優しくなでてくれた。









# 桃 .

 だいじょうぶだよ。 …ねぇまろ、…。
 これおかあさんに 言ったら、また心配しちゃうから、言わないでね。  










ないこは、悲しそうに笑った。


自分の宝物を取られたのに、ないこは俺や母さんのことばかり考えてる。






どうして、みんなは優しくしてくれへんのやろ。 









どうして、俺たちはいつも我慢せなあかんのやろ。













俺は、ないこの小さな手を握りしめた。 










ないこの手は、さっきよりも冷たくなってる気がした。




おれ、もっと 強くならなあかん。ないこを、守れるように。




俺は心の中で、何度も何度も自分に言い聞かせた。







教室の向こうから聞こえる笑い声が、今の俺には、とても怖くて、遠い国の音みたいに聞こえた。














いじめっこは…消滅しましょう。

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