わかってる
自分が最低なことしてるってことくらい
あなたちゃんはダンスも完璧でかわいくて素直で…
私にないものいっぱいいっぱい持ってるの
でも樹とは私の方が先に仲良くなったし、
サークルでも公認の仲ってとこまで私は上り詰めたの
そのために人一倍努力した
サークルには欠かさず参加して、体を鍛えるためにバイト先はジムにした。
苦手だった料理も自炊して体調管理を徹底して…
今ではメンバーにも振る舞えるくらい上達した。
樹にもおいしいって言ってもらえた、
ごめんねあなたちゃん
私は譲れないの樹だけは、
樹と一緒になれるならセンターだって誰かにあげる
単位を落としたっていい
それくらい、好きなの。
今の私には樹しかいないんだ、
狂ってる?
そう思うならそれでもいい、
樹は私を愛してるから
言わないで、本当のこと。
私のこと好きじゃないとか言わないで。
言わせない絶対に
聞かなければ、言わせなければ
樹はずっと私のものだから。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!