前の話
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sh視点
注意:微R-18
↓本編
「シャークん気持ちい?」
「なん、で…俺ばっかり…!!」
夜ベットの上で彼氏のきりやんに組み敷かれている。
「なんでって俺より力弱いし体格的にも俺が攻めるでしょ。気持ちよさそうな顔してるし、体は嘘つかないよ?」
完全に優位に立っているからか、片方だけ口角を上げて悦に浸っている。
結局毎回押し倒されてしまう。きりやん、優しい顔して結構激しいから腰痛いし…
俺も男だ、一回くらい攻めたい。何よりかわいいきりやんを見てみたい。
ーーーーーーーーーー
ある動画の企画でボルダリングに挑戦した。あれすっごいむずかしいのな…
負けず嫌いの性格からか、登り切りたくて週3くらいボルダリング場に通っている。
加えて、ワイテバンドでドラムもやっているから腕の筋肉痛がひどい。
今日は3Dモデルの撮影があるから、太陽の容赦のない光を浴びながらスタジオに向かった。
撮影も無事終わり、リビングの椅子に座って休憩している。いつも飲んでいるお気に入りのコーヒーも、心なしかより苦く感じる。
すると砂糖を入れた同じコーヒーを注いだマグカップを持って、ブルークが隣に座ってきた。
「シャークんお疲れ~、なんか撮影の時も思ったけど腕に筋肉ついた?」
「ゴホ…え、まじ?」
ちょうど苦いコーヒーを飲んでいたので少しせき込んだ。自分でも気づかなかった変化を指摘され、かなり驚く。
「うん、前よりも腕太くなった気がするよ?」
たしかにほぼ毎日筋肉痛だし腕を酷使している自覚もある。けどそんなに変化しているとは全然気が付かなかった…
「じゃあちょっと腕相撲してみない?w」
「や、やってみる?」
俺は前回やった時ブルークに負けている。筋肉がついたとはいえ、勝てる気がしない。ノリノリな彼は適当にソファでくつろぐ人を見つけ声をかけた。
「ナカム~ジャッジよろしく~」
「腕相撲?楽しそうじゃん、いいよ!」
意外な2人が腕相撲をすると言い出したからか、興味津々の様子だ。
ブルークは俺の対面に座って手を差し出す。挑戦を受けるように、その手を握る。
「よし、2人とも準備はいいですかー?レディーファイト!」
掛け声に合わせて2人が腕に力を籠める。
「あれ負けちゃった~」
ブルークはナカムと目を合わせて朗らかに負けを認めた。
「勝てちゃった…」
え、勝てちゃったんだけど…俺思ったより力ついてね?自分の右手を見つめて動きが止まる。
ナカムもブルークもびっくりしていたが、自分が一番衝撃を受けている。
てことはもしかして…
飲みかけのコーヒーを一気に飲み干し、荷物をまとめる。
「俺もう帰んね、おつかれー」
スタジオを後にして、足早にきりやんの家に向かった。
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幾ばくか緊張を抱きながらインターホンを押す。
「あれシャークん珍しいね、中入っていいよ!」
「いきなりごめんね、お邪魔します。」
夕飯の用意をしていたのか、廊下にいい匂いが漂う。相変わらずたくさんのお酒が置いてあるキッチンに、きりやんらしさを感じる。
「夕飯たべた?」
「いや、まだ食べてない」
「じゃあ一緒に食べようよ、今作るから待ってて~」
俺をリビングに案内して、料理を再開する。
「お待たせ~、食べようか!」
「ありがとう、いただきます!」
押しかけたのにも関わらず、夕飯を用意してくれたことに感謝して箸を進める。
「ご飯美味しいよ、料理上手だね」
「ほんと?よかった~やっぱり俺天才だわ!w」
満足そうにこちらを見つめてくる。
「ところで急にどうしたの?シャークんから連絡なかったしびっくりしたよ。」
「えーと…まあきりやんに会いたくなったというかなんというかw…」
多少目を泳がせて質問に答えた。流石に力が強くなったからきりやんに仕返ししたいとは言えない。
「なにそれw嬉しいこと言ってくれるじゃん!」
嘘がばれてなさそうで安堵する。
少しうつむいて恥ずかしさをごまかし、きりやんに聞く。
「あのさ、今日泊っていい?」
「え!?いいけど、本当に珍しいねどうしたの!?」
いつも俺から言うことはほとんどない。きりやんは箸を止め、予想外の質問に目を見張らせる。
「まあ、たまにはいいかなって…」
顔が少し熱くなるのを感じた。
風呂を済ませ、後は寝るだけの状態。きりやんが髪を乾かし終わるのを待っている。ドライヤーの音だけが響く静かな部屋は、自分の心臓の音がよく聞こえる。
「お待たせ、もう寝る?」
音が止まってしばらくして、申し訳程度に手で風を送りながら、俺の隣まで来てくれた。よほど暑苦しかったせいか、きりやんの首筋に汗が伝っている。
「うん、もう寝るつもり。」
「おっけー…じゃあ一緒に寝よ?」
俺の腰に手をまわして問いかける。
来た、これは彼のいつも言う誘い文句だ。最初からそのつもりだし、断る理由はない。
「もちろんいいよ…!」
リビングの電気を消し、手を優しく掴まれて寝室へ誘われる。
部屋に足を踏み入れた途端、きりやんをベットに押し倒す。彼の両手を頭の上で交差して押さえつけ、顔を覗き込む。
「ちょっ!」
「でも今日は俺が攻めるから」
押し倒されてしまったことと俺の発言に、時間が止まったかのように呆気にとられ、困惑と吃驚の表情を浮かべている。
「いやいや、強がんなって…え?」
持ち前の冷静さを少し取り戻し、悔しまぎれの笑みを浮かべたのも束の間。拘束を解こうと力を籠めるも、俺の腕が動かず焦ったのかまたきりやんの表情が青ざめる。
「なんで動かないの…?」
「いいから、おとなしく俺に抱かれろ」
抵抗を無視して、首筋に舌を添わせる。彼の体が少し震えたのを感じた。
「しゃ、シャークん、待って!んぐっ」
うるさい口を塞いでやるってやつ?やってみたかったんだよねこれ。
軽く唇に触れた後、息が止まるような深い口付けをする。
「俺がなんだって?気持ちよさそうじゃん?体は正直だな」
きりやんは頬を紅潮させ口から2人のものが混ざった液をたらし、息を荒げている。
「やられた…くっそ…」
「……優しくしてよ?」
観念したのか、もう一度快感を求めるように涙目で催促してきた。
初めて見るきりやんの可愛いさに本能が刺激される。
「りょーかい」
俺は逃がすまいと力を込めていた腕を緩めた。両手の拘束を解かれた彼の手が俺の首に回され、再び深い口付けをする。
こうして、二度目の初夜を迎えた。
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営みを終えた後、ベットに横になって向き合う。
「きりやん、受け入れてくれてありがとう。」
初めてだから痛かっただろうに俺を受け止めてくれた感謝と、仕返しをしてしまった申し訳なさを含めて話しかける。俺も強がってはいるものの、きりやんのペースに呑まれないように必死だった。
「今日のシャークん変だったし、何かあるだろうとは思ってたけどまさかね…びっくりしたよ。まあ、別にたまにはいいんじゃないでしょうか…」
少し照れながら認めてくれた。本当に優しい人だ、俺の彼氏は…
2人は抱き合って幸せそうに眠りについた。
ちなみに、きりやんの首など至るところにギザギザした痕がついていて、真夏なのにしばらく半袖を着れなかったとさ。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。