前の話
一覧へ
次の話

第1話

かくしごと
176
2026/05/17 12:37 更新
カタカタカタ

タイピングの音が、静かな部屋に響く
いつもと違うのは、キーボードを叩く焦りを含んだ震える手
小さな息が、漏れる
恐怖からか、はたまた別のものか
瞳に涙をためる
ミスターブラック
ミスターブラック
ッ、ぐすっ、、あ ぁ 、、
涙が血色の淡い頬を伝ってキーボードに落ちる
震える手が、涙溢れる瞳を覆う
突っ伏すように、イスの上で体を縮める
ドアの外からは、焦ったようなあなたの声がする
ごめんなさい、いまは、だめなの
ミスターブラック
ミスターブラック
あけないで、、っ
おねがい、みないで
控えめに、でも力強くドアを叩く
この先にいる君に届くように
どうして開けてくれないのか、それは分からない
でも、何か訳があるはず
すまない先生
すまない先生
開けてくれ!ミスターブラック!
かたかたと聞こえてくるタイピング音は不規則で、いつもより頼りない
ぽたぽた落ちる水音は、涙だろうか
それがさらに僕を焦らせ、ドアを叩く力が強まる
すまない先生
すまない先生
ブラッ、、
あけないで、、
すまない先生
すまない先生
手が止まる
焦りすぎた、あの子が泣いている
落ち着かなきゃ、、
すまない先生
すまない先生
、、ブラック、歩けそうなら、こっちに来てくれないか?
すまない先生
すまない先生
大丈夫、何もしないからね
何もしないからね
その優しい声に導これるように、わたしはふらふらとドアに近づく
ノブを握って、ゆっくりと下に下げる
水滴に覆われた視界に映る、優しい笑顔の、焦った雰囲気を滲ませる先生
わたしの顔を見て驚いたように顔を変化させるが、頬を伝う涙を拭う手は優しい
ミスターブラック
ミスターブラック
せん、せぃ、、っ
すまない先生
すまない先生
ブラック、仮面はどうしたの?
ミスターブラック
ミスターブラック
っ昨日、、おとこの人に、きみ、わるいって、、こわされ、た、、っ
すまない先生は一瞬顔を歪めるが、わたしの体を逞しい腕で抱き寄せる
すまない先生
すまない先生
怖かったね、その人はどこに行ったのかな?
ミスターブラック
ミスターブラック
っぐす、、わかんない、です
ミスターブラック
ミスターブラック
わたし、たおれちゃって、おぼえてない、、っ
すまない先生
すまない先生
倒れちゃったの?
ミスターブラック
ミスターブラック
っん、その人が、きもちわるいかおって、いって、、なぐられた、、
すまない先生が息を詰めて、腕に力を入れたらしい、少し苦しい、、
でも、頼もしい
すまない先生
すまない先生
どこを、殴られたの?
ミスターブラック
ミスターブラック
おなか、、
すまない先生
すまない先生
ちょっと見せてもらうね
服をたくしあげたすまない先生は、すぐに服を戻して、わたしを抱えあげた
ミスターブラック
ミスターブラック
ちょっ、せんせ
すまない先生
すまない先生
痛くて怖かったんだろ?
すまない先生
すまない先生
早く寝て忘れちゃおうね
そのままゆらゆらと揺られ、次第にうとうとと瞼が閉じ始める
ミスターブラック
ミスターブラック
わたし、まだ、べんきょうが、、
すまない先生
すまない先生
今は、寝ないとダメだよ
すまない先生
すまない先生
ゆっくり休んでね
わたしのかくしごと[完]

想像以上にブラックが幼くなっちゃいました、、
こんなつもりはなかった
今回はCPなしです
男は、ドアに耳を寄せていたすまないスクールメンツが探し出してボコボコにしました
メンツも多分、ブラックがあそこまで弱ってるとは思わなくて、8割興味、2割心配で見に行ったんですよ
そしたらまぁブラックが想像以上にやられてて、殴られた?そんなの知らんぞ?みないになって、10割(どころではない)心配(と怒り)に天秤が傾きました
ブラックはそれから暫くは学校に行くのも怖くてちょっぴり体調崩しちゃったけど、少ししたら治って学校に行けるようになったみたいな感じの未来になりそうです

プリ小説オーディオドラマ