第32話

Ep.19
260
2021/03/21 04:05



よく見ればわかることだった。





右利きのヌナが右頬を掌で叩けるはずがないんだ






裏拳を使ったら叩くことは可能






でも掌の跡なんてつかない。






ジョングク
ジョングク
あ……
ホソク
ホソク
もうその茶番終わりでいい?
ホソク
ホソク
ユリさん風邪ひいちゃう。
ヒョン達はちゃんとわかってた。




ヌナが手を出してない事





俺もヌナはそんな事しないってわかってたはずなのに





責めるようなことを言ってしまった。






悔しそうに唇を噛んでいるメイクヌナ






テヒョン
テヒョン
悪いけどあなたはそんな子どもじみたいじめするような奴じゃないんだよね。
ジミン
ジミン
相手が悪かったね。
ナムジュン
ナムジュン
今日までお疲れ様でした。
メイクオンニ
メイクオンニ
なっ…なによ!
ユンギ
ユンギ
ヌぅナっ!
メイクオンニ
メイクオンニ
ユンギ……
ユンギ
ユンギ
二度とそのツラ見せんな
貴方
貴方
・・・・
いつの間にか戻って来ていたあなたヌナとユンギヒョン。





今のその光景を見たヌナは泣きそうな顔をして







見つめてた。
ジョングク
ジョングク
ヌナ…ごめんなさい。
ジョングク
ジョングク
俺…
貴方
貴方
フッ・・・お前はまだまだだな。




その瞬間いつものように俺の頭を撫でた。




その暖かさに涙が出そうになった。










知らぬ間にあの日のメイクヌナはいなくなってて






ユリヌナが俺たちの専属になった。







ユリヌナのメイクの腕を妬んでたらしい。








その事があったすぐ後







ある雑誌の撮影。







いつものようにメイクされた俺たち。







1番最後にメイクをされ衣装を着たヌナ







その姿に圧倒された。












とても綺麗な女性だった。






ユリオンニのメイクと





髪はエクステがついてミディアムロング。






スタイリストのヌナが




用意した黒を基調にした衣装








それら全てがあなたヌナを見違えるほど変えてた
貴方
貴方
え?何?その反応。
貴方
貴方
やっぱり変?
防弾少年団
防弾少年団
ううん。いい!いいじゃん!
ユリオンニ
ユリオンニ
でしょ?
ユンギ
ユンギ
そろそろパーカーもマスクも卒業すれば?
ユンギ
ユンギ
お前はお前なんだし、いつまでもあのままじゃ前に進めないだろ
貴方
貴方
ん……
貴方
貴方
そうかな…
そう。あの日からヌナはパーカーを着なくなった






ハーフパンツもやめた





やっぱり韓国の気候柄マスクはしてるけど







少しずつ本当の自分を見つけ始めたんだと思う。








急に女らしくなった事でアンチは増えたけど







逆にファンも増えた







それに何かあれば俺たちがヌナを守ってたし







ユリヌナも。







それにしても








あの時の初めて見た女の子らしいヌナの衝撃は






凄まじかった。

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