しばらく歩くと我が家が見えてきた。やっと帰ってこれた……。
玄関を開けると中は真っ暗だった。誰もいないのか?いつもなら猫が出迎えてくれるのだが……。
少女が不安そうな声で呟いた。流石に女の子をこのまま放っておくわけにはいかないな……。仕方ない。今日はこの子を泊めてあげるか……。
少女の手を引いて家の中に入る。そして電気をつけたその時、突然玄関の方からガチャリという音が聞こえた。
おい嘘だろ……。まさか帰ってきたのか!?ヤバい!!見つかったら面倒臭い事になるぞ!
俺は少女を連れて急いでリビングに向かう。扉を閉めようとした時、聞き覚えのある声が耳に入ってきた。
そしてリビングに入ってきた。少女とともにいるのを見られてしまった。最悪だ……。
少女は怯えている様子で俺の後ろに隠れた。クソッ!なんて説明すればいいんだよ!
そういうと、家を出て行った。危なかった……。
思わずため息が出る。しかしなんでいきなり出て行っちまったんだ?俺が家に居たらマズイ事でもあるのか?まぁ別にどうでもいいけどさ……。
俺が考え込んでいると、背後にいる少女が話しかけてきた。
俺は笑顔で答えた。あいつのことはもう忘れよう。











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!