今日も賑やかだなぁなんて思いながら無線で挨拶を返してくれた人たちと会話をする
そんなことを考えながら本署の裏の駐車場でボーッと突っ立ってると、成瀬が地下からやって来た
成瀬の方に顔を向けるといつもの服装とは打って変わってなにやらスーツを着ていた
騒ぐ成瀬を横目になんか興味なくなったわ〜などと軽くあしらって本署内に入っていく
署に入ると入口付近の椅子に青井とミンドリーが座っており、その周りにひのらん、神子田、皇帝、と集まっていた
こんな朝からみんなで集まってなんの話しをしているのかと聞くとひのらんが興奮気味に答えた
確かに自分はいつも週2出勤、多くて週3だ。そしてそれはれむも同様で、なので出勤日が被ることは今までそう多くなかった
慢心は良くないぞ、などと注意していると何やら慌てたように成瀬が走って署内に入ってきた
久しぶりに出勤したというのに面倒事に巻き込まれるとはと、少し頭を抱える
婦警を連れてこいやら、新人を連れてこいなどの要求はよく聞くが、人名指名の要求はあまり無いので皆が物珍しいというような顔をしている
(すみません詳しい番地が分かりませんでした……)
みんな思い思いに車やバイク、ヘリなどを使って銀行に向かおうと準備している中、成瀬ひとりだけが何か考えているように突っ立っていた
準備すっぞ〜と言いながら青井たちの元へ走っていく成瀬を見て神子田が呟いた
神子田の頭をグリグリと撫でると少し気恥ずかしそうにしながら「やめてください」と言われた
嬉しいなら嬉しいでもう少し素直になってもいいと思うが、まぁそれが神子田のいい所でもあるので何も言わないでおく
神子田と一緒に駐車場に出るともうみんな準備が終わっているようで、各々の車やバイクをだし雑談をしていた
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!