-岩本side-
普通に考えて
「帰らないで」なんて言われて帰るやつなんて
この世に存在しないと思う。
そう言って俺の袖を掴んでニコってする君。
ほんと反則すぎて思わず顔がにやけそうになるのを
俺は頑張って抑えた
こんなん.....
そしてしばらくして喋らなくなったと思ったら
あなたちゃんは気持ちよさそうに寝息をたてて寝ていた。
あとはこの掴まれてる袖をどうするか...
ピンポーン....
突然インターフォンが鳴って
宅配便だと困るし俺はインターフォン前まで行った。
インターフォンはエントランスを映し出していて
そこには男が写っていた
これは正直に言うべきか....
そう言って向こうから切られ画面は暗くなった。
こいつか。あなたちゃんの元彼は。
どうせまた来るんだろーな。
さっきもまた来るって言ってたし。
いっそ引っ越しちゃえばいいのにとかも頭によぎったけど
生活の拠点を移動すんのはそう簡単じゃねぇしな....
俺はそう考えながらソファーに腰を下ろした。
1度考えると解決策が出るまで考えてしまうのが
俺の悪い癖。明日は仕事が休みだから良かったけど
考えても答えが出ないのはいつもの事。
こーゆーときは筋トレをよくする。
それで気を紛らわせて次の日を迎えて仕事に行く。
それで少しはスッキリしてみんなのわちゃわちゃを見て
考えてたことなんて大体は忘れる。
今回は難そうだな....
そう思いながら諦めて俺はソファーで目をつぶる
明日あなたちゃんが起きる前に起きねぇと....














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!