二人して、霊夢の方を見るといつの間にかさつまいもを頬張っている霊夢がこちらを見て不思議そうに首を傾げていた。
少しの沈黙のあと、霊夢は澄んだ瞳で二人を見つめ言った。
わちゃわちゃと霊夢と魔理沙がその場で争う。その光景に人が少なくてよかったと早苗は思った。
魔理沙がパクッと霊夢の手にある焼き芋を食べる。柔らかく噛めば噛むほど甘さが口に広がりつい頬が緩む。
霊夢の背後に回った魔理沙は、霊夢を羽交い締めをくらい、動きを固定される。そして、焼き芋を持つ手首を掴み早苗の方に持っていく。
この茶番は一体…と思いながらも、早苗は、霊夢の持つ焼き芋をパクリと口に含む。
確かにこれは頬を緩めざる負えないほどの美味しさだ。さつまいも特有の甘さが口いっぱいに広がる。
それに、ホクホクとした熱が身体をじんわりと温めてくれる。
残り少ない焼き芋を頬張りながら霊夢は先に歩いていく。二人は慌てて後を追ったのだった。


















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。