第8話

顕現し胡蝶(6)
257
2021/02/26 08:18 更新
璃央
朝以来だね?えへへ…♪
 え、『えへへ…♪』って…!?
あなた
『えへへ…♪』って、もう………。
璃央お兄様、まずはあんずちゃんに
ご挨拶して下さい
璃央
『あんずちゃん』…?
___あぁ、君がプロデューサーの
あんずちゃん、だね?
あんず
は、はじめまして………
 璃央さんの、妹と他人の前での性格のギャップの差がえげつない………。
璃央
僕はあなたの名字璃央。これから宜しくね。
それから、瑠琳__妹の友達になって
くれてありがとう…♪
あんず
いっ…いえいえ、こちらこそっ…!!
推し__瑠琳ちゃんと友達にならせて
頂いてありがとうございます…!!
璃央
ふふ…♪
___ところで璃輔はどうして
そんなに不貞腐れているんだい?
あなた
ふふ、可愛いでしょう?
璃輔
しーはーんー…っ!!
 璃輔くんが不服そうに頬を膨らませて掴まって
いたあなたちゃんの腕を引いた、その時。
___貴様ら、廊下のど真ん中で何を
騒いでいるんだ…って、うん…?
もしかして…ひょっとして…!?
璃央
げっ………
 鋭い声と期待に満ち溢れた声がして、璃央さんの顔が途端に引きつって固まる。
璃央
そうだ、僕…逃げて来たんだった………
 璃央さんの小声に気付かず、私はその声の主の名を口にしてしまった。
あんず
英智さん、敬人さん………
planet
あな…や………
英智
!!やあ、あなた…!
元気だったかい?
戻って来てくれて嬉しいよ…♪
敬人
あなた…!
お帰り、お前たちが帰る事を心待に
していたぞ…!!
 輝かしい笑顔全開の、生徒会会長と副会長。
 それは、「あれ?この人たちこんなだったっけ」と思ってしまうくらい。

 その2人の表情とは裏腹に、相変わらず引きつった表情で後退りし出している『planet』。
璃輔
………師範
あなた
こ…れは…、少々面倒ですな………
璃央
ど、どうしようか…?
璃輔
斬り伏せましょうか
あなた
駄目ですよ!?
確かに、強行突破が妥当だとは___
英智
おいで?あなた…♪
あなた
ひっ…!?
や…やはり無理ですぅぅ…っ!!
 小さく悲鳴を上げたあなたちゃんは、全速力で後ろに向かって廊下を走り出す。
敬人
あっ、こら!!
廊下は走る、なっ…__!?
 そんなあなたちゃんに怒号を飛ばそうとした敬人
さんの額に、璃央さんのでこぴんが炸裂する。
璃央
あなたを怖がらせた貸しだから。
あと、英智くんも___
英智
ッ…!?
 同じように、璃央さんは英智さんにもでこぴんを見舞う。
璃輔
師範っ、お待ち下さい…っ!!
璃央
あなた、待って…!!
 そのまま、あなたちゃんの後を追って行ってしまった。
敬人
いったたた………。
璃央、貴様よくも…!!
英智
うー、いたた………。
確かにあなたを怖がらせちゃった
かな…?
あんず
何あなたちゃんを怖がらせてん
ですかッ…!?
敬人
!?
あんず
あんな天使を怖がらせるなんてどうか
してますよっ…!?
英智
………もしかして、あんずちゃんもあなたファン…?
あんず
あの天使を差し置いて、他の誰を
推せと言うんですか!?
 よくあの“皇帝”に言い切ったぞ、私っ…!!
英智
えへ…__ふふ、それは良かった…♪
あんず
え?
敬人
『良かった』、とはどういう事だ?
英智
いやぁ…、もしあんずちゃんがあなたを
嫌ったらどうしようかな…って♪
あんず
嫌いません!
あなたちゃんを嫌う奴って、
頭腐ってんですか!?
私が成敗します!!
英智
あははっ…♪
良いねぇ、一安心だ♪
敬人
………あなたの周りが段々おかしく
なってきている………

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