女の子は、コンパメートを開けて第一声、そう言った。
気が強そうな女の子で、一冊の本を持っていた。
すると女の子は、溜息を吐いた。
困っている様だったので、勇気を出して声をかける。
でも、そんな必要は無かった様だ。
彼女は私の目をはっきり見て、「No」と答えた。
そして、ハリーの方を見て、また私の方を向き直した。
ハリーが戸惑っているのにも関わらず、女の子は話を続ける。
ハリーが有名だと言う事に、
驚きと疑問混じりの声を出す。
本人よりも、私が驚いてしまったようだった。
またもや驚いた顔をされた。
今日で何回目だろうか。
女の子にそのことを言うと、
快く返事をもらえた。
目を輝かせ説明するため、いったん話を止める。
そう私が言うと、女の子も頷いてくれ、安心して自己紹介をする。
やっと話に付いて行けるようになったのか、ハリーとロンも私に続く。
私達の自己紹介が終わると、女の子も口を開いた。
ロンが何か呟いているが、何も聞こえないふりをしておく。
暫くすると、ハーマイオニーはもう一度、ハリーについて教えてくれた。
私がそう謝ると、ハリーはジト目で此方に返事をした。
何やらハリーは選ばれし者について話されるのは余り好んでいないらしい。
そう言われた瞬間、何故か、空気が凍る。
気まずい空間を切り裂くように、話を続けた。
ハーマイオニーは笑顔でそう言うと、くるりと体の向きを変えた。
コンパメートの扉を見つめるハーマイオニーを見る。
すると突然ハーマイオニーはハリーの前に行き、杖を取り出した。
ハーマイオニーがハリーの眼鏡に向けて杖を向け、そう唱える。
そして、杖から温かい光がハリーの眼鏡に向かい、
見る見る内にハリーの眼鏡が直った。
ロンと私がそう言うと、ハーマイオニーは満足したように微笑み、
またコンパメートの扉の方に向かった。
慌てて窓を見ると、先程の綺麗な景色とは打って変わって、
山の奥に進んでいる様な景色だった為、慌てて散らかったお菓子を片付ける。
私がそう言うとハーマイオニーは私達のコンパメートから去って行った。
変なヤツ。という言葉に耳を疑う。
ハリーもそう言うので、自分が可笑しいのか。
と思ったが、そうとはどうしても思えないので、軽く溜息を吐いた。
















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。