肌はモチモチ、髪はふわふわ。
もふもふのパジャマを着て、温かい気持ちで部屋に戻る。
ゆっくりするってこんなに心地いいことなんだ、
産まれた時には、私にお父さんはいなかった。
“ あなたは、ママだけの子。”
お母さんは赤ちゃんだった私に、よくそう言ってたらしい。
再婚して、やっとお母さんは幸せになって。
なのに病気ですぐに亡くなった義父。疲れ果ててしまったお母さん。
お母さんが作った服でみんなを幸せにする。
その夢は、私が背負った。
だから、休めなかった。
期待に、応えたくて。
まだまだ課題はあるけど。
体調がいいってだけでこんなにスッキリするんだなぁ〜!
鼻歌を歌いながらキッチンに近付く。
ぐつぐついってる。
「 カップラーメン、じゃないの? 」
「 な訳ないだろ!ほんとにそんなん出すかよ 」
「 なーに? 」
「 鍋。ネットのと〜りに作っただけだけどね? 」
「 いーにおい… 」
「 食お。 」
あちちち。
ミトンを付けてテーブルまでお鍋を運んでくれる。
「 な? 」
優しく振り返った辰哉と目が合う。
私の姿を捉えた彼の目に、熱が灯っていく。











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。