第31話

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2023/08/12 08:00 更新
肌はモチモチ、髪はふわふわ。
もふもふのパジャマを着て、温かい気持ちで部屋に戻る。

ゆっくりするってこんなに心地いいことなんだ、



産まれた時には、私にお父さんはいなかった。

“ あなたは、ママだけの子。”
お母さんは赤ちゃんだった私に、よくそう言ってたらしい。

再婚して、やっとお母さんは幸せになって。
なのに病気ですぐに亡くなった義父。疲れ果ててしまったお母さん。


お母さんが作った服でみんなを幸せにする。
その夢は、私が背負った。
だから、休めなかった。

期待に、応えたくて。



まだまだ課題はあるけど。
体調がいいってだけでこんなにスッキリするんだなぁ〜!





鼻歌を歌いながらキッチンに近付く。
ぐつぐついってる。


「 カップラーメン、じゃないの? 」
「 な訳ないだろ!ほんとにそんなん出すかよ 」
「 なーに? 」
「 鍋。ネットのと〜りに作っただけだけどね? 」
「 いーにおい… 」
「 食お。 」

あちちち。
ミトンを付けてテーブルまでお鍋を運んでくれる。


「 な? 」
優しく振り返った辰哉と目が合う。

私の姿を捉えた彼の目に、熱が灯っていく。

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