第2話

第二話:こっくりさんⅡ
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2026/04/14 10:09 更新












朝。

「......最悪」






寝不足どころじゃない。

ほぼ、一睡もできなかった。

理由は単純。







――いるから。

「おはよ」





ベッドの横。





当然みたいな顔で座ってる男。

こっくりさん








「......なんでいるの」






「なんでって、呼んだじゃん」

にこにこしてる。




100%

軽い。怖い。








なのに、顔が良すぎる。



少しだけ沈黙。

そのあと、

ふっと笑った。









「だってさ」

すっと距離が縮まる。







気づいた時には、ベッドに押し倒されていた。





「ちゃんと終わらせなかったでしょ?」








耳元で、低い声。

昨日とは違う。

少しだけ、熱を帯びてる。








「…………つ」











「ルール破りはさ、罰があるんだよ」






指が、手首に絡む。

逃げようとしても、びくともしない。









「でも安心して」





優しく、髪を撫でられる。

さっきまでの圧が嘘みたいに。







「俺、優しいから」



嘘だ。

絶対優しくない。








でも、

「怖がってる顔も可愛いけど」










「…………つ」







「泣かれると困るしね」





親指が、目元に触れる。

泣いてないのに。






「ほら、笑って」









こんなの、






















笑えるわけないのに。






「…………なんで、私なの」

やっと出た言葉。











するとこっくりさんは、少しだけ考えるふりをして、







「うーん」













「運命?」




ふざけてる。





絶対ふざけてるのに。




「正確に言うとね」









少しだけ真面目な声。

























「"繋がったんだよ」






「繋がった………………?」





「そ。君が手、離した瞬間」

ぞくっとする。











「普通はさ、ああいうのって“遊び”で終わるの」
























「でも君は違った」





顔が、近い。

近すぎる。







「ちゃんと俺を“見た”」











――ドクン













「だから」






頬に触れる手が、今度は少し温かい。

「もう、切れないよ」








静かな声。




















でも、

一番怖い。








「......嫌って言ったら?」

震えながら言う。













一瞬だけ、空気が止まる。














次の瞬間。











ぐっと顎を持ち上げられた。







「言っていいよ」

笑ってる。











でも目は笑ってない。








「その代わり」

距離が、ゼロになる。








「もっと好きにさせるけど」

心臓が壊れそうなくらい鳴る。













「逃げたい?」








答えられない。





答えられない。

「無理だよ」







さらっと言う。














「だって俺」

耳元で、甘く囁く。





「君のこと、もう気に入ってるから」

そのまま、ぎゅっと抱きしめられた。








強い。

離れられないくらい。











「学校も一緒に行く」






「は!?」

「冗談………………じゃないけど」





くすっと笑う。









「君がどこ行っても、ついてくし」






「え、無理無理無理」






「大丈夫」

髪に顔を埋められる。












「他のやつに見えないから」

























――終わった。

完全に終わった。







「でもさ」

顔を上げて、






にやっと笑う。


























「見えるようにしてあげてもいいよ?」








「は?」




「君だけの秘密じゃなくなるね」










ぞくっ









「嫌でしょ?」







「じゃあ」

また、優しくなる。








ずるいくらいに。






「俺のことは、ちゃんと独り占めしてよ」







その言葉に、



なぜか少しだけ、安心してしまった自分がいた。



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