第3話

第2話 夕食会場の再会
8
2026/07/29 01:00 更新
はい
スタート‼
POV:あなた、ひとらん
あなたPOV
午後七時

ホテル内のレストランが
営業を始める時間


宿泊客が
次々とエレベーターから降りてきて、
ロビーは昼間とは違う賑わいを見せていた
宿泊客
こんばんは
(なまえ)
あなた
いらっしゃいませ
夕食会場は右手になります
笑顔で案内を続ける

一人、また一人

気付けば何十人もの宿泊客を
見送っていた
(なまえ)
あなた
ふぅ……
小さく息を吐いた
チン‼
エレベーターの扉が開く

白を基調とした服

見覚えのある姿
(なまえ)
あなた
……ひとらんさん
自然と名前が口から零れた

彼はこちらを見る

目が合う
ドクン
ひとらん
ひとらん
こんばんは
(なまえ)
あなた
……こんばんは
短いやり取り

なのに、
不思議と空気は柔らかかった
(なまえ)
あなた
夕食ですよね?
ひとらん
ひとらん
はい
(なまえ)
あなた
こちらになります
俺はレストランの入口を指差した
ひとらん
ひとらん
ありがとうございます
そのまま行くかと思った

だけど
ひとらん
ひとらん
……受付って
一人なんですね…
思わぬ一言だった
(なまえ)
あなた
今日はたまたまです
ひとらん
ひとらん
そうなんですね
(なまえ)
あなた
忙しい日は
もっとバタバタしています
少し笑って答えた
ひとらん
ひとらん
……大変ですね
(なまえ)
あなた
でも
人と話すの好きなんで
ひとらん
ひとらん
そうですか
それだけ

それだけの会話なのに

何故か居心地がいい

沈黙すら苦にならない
ひとらん
ひとらん
じゃあ
行ってきます
(なまえ)
あなた
ごゆっくりどうぞ
彼はゆっくり歩いて
レストランへ入っていった

その背中を見送りながら
(なまえ)
あなた
(変だな…)
また目で追ってしまう

知らない人なのに

まだ二回しか話していないのに

どうしてこんなに気になるんだろう
※ひとらんPOV
夕食会場

料理を皿へ盛り付けながら考える
ひとらん
ひとらん
(また話してしまった…)
普段なら必要以上に話しかけない

それなのに

受付に立つあなたを見ると

自然と声が出た
ひとらん
ひとらん
……
席へ座る

周囲では家族連れや
恋人同士が楽しそうに食事をしている


ガヤガヤ…
食器の触れ合う音

笑い声

そんな中

俺は一人で夕食を食べ始めた
ひとらん
ひとらん
……美味しい
料理は温かかった

でも


ふと入口を見る

受付から案内を終えたあなたが見える

笑っている

子どもにも

年配の夫婦にも

誰に対しても同じ笑顔
ひとらん
ひとらん
(すごいな…)
あんな風に自然に笑える人は少ない

俺にはできない
ひとらん
ひとらん
……
また視線を向ける

すると
あなたが偶然こちらを見た

目が合う
ビクッ…
思わず目を逸らしてしまう
ひとらん
ひとらん
(何やってるんだ…)
少し恥ずかしい

頬が熱くなる


ドクン

心臓が騒がしい

恋なんて柄じゃない

そう思ってたのに…
~~~~~~~~~~
あなたPOV
夕食の案内も落ち着き始めた頃
料理長
お疲れ
厨房から料理長が顔を出していた
料理長
暇ならこれ
食べていいぞ
(なまえ)
あなた
え‼
本当ですか‼
余ったデザートの
小さなショートケーキだった
(なまえ)
あなた
ありがとうございます
甘いものは大好きだ。



休憩室へ向かおうとした
(なまえ)
あなた
あっ……
手が滑った



皿が傾く
(なまえ)
あなた
しまっ……
ガシッ
誰かが皿を支えてくれた
????
危ない
その声に顔を上げる
(なまえ)
あなた
ひとらんさん…‼
彼は落ち着いた様子で皿を持っていた
(なまえ)
あなた
ありがとうございます
ひとらん
ひとらん
間に合ってよかった(笑)
ドクン
(なまえ)
あなた
その…
ひとらん
ひとらん
?
(なまえ)
あなた
よかったら
一緒に食べませんか?
気付けば口にしていた
(なまえ)
あなた
(あっ……)
初対面に近い人を誘うなんて

何やってるんだ俺!
(なまえ)
あなた
す、すいません
変でしたよね(照)
慌てて手を振る

顔が熱い
ひとらんさんは少し
驚いたような表情を浮かべたあと、
小さく笑った
ひとらん
ひとらん
……いいですよ(笑)
(なまえ)
あなた
え?
ひとらん
ひとらん
せっかくですし
ドクン
さっきより
心臓がうるさい…
はい

終わりました

それでは
また会いましょう

プリ小説オーディオドラマ