排除
決して冗談なんかではない。
冗談なら、コンナコトしないし
檻に人を閉じ込め、猿轡で話すことを阻止し、手足の自由すら奪う行為なんて。
ましてや、その人が自分を育ててくれた養母だなんてね
俺は眠りについたあなたの下の名前に軽くキスをして、部屋を出て養母のいる場所へと向かった。
ナイフを振りかざした時だった。
背後に気配を感じ、振り返るとそこにいたのは
君だった。
そう言ってナイフを大地の時と同様に左太腿にぶっ刺し抜いた。
案の定猿轡をしたままでも断末魔のような叫びをあげる養母。
ただあの時と違うのは
そう言って俺の背後から俺の目の前に立ち塞がったあなたの下の名前
そんな邪魔なやつを庇って何になるの?
ねぇ…
あなたの下の名前の右手を掴み、グイッと引き寄せ背後に立ち、あなたの下の名前の両手覆い被さるかのように俺の手を添えて先程のナイフを握らせた。
その刃先は、養母に向けられる











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!