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第2話

Do you like someone?
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2020/08/10 03:00
✎_..Do you like someone?
あなたには好きな人がいますか?
多分、きっと、…いや絶対に初恋だったと思う。


おそらく、今までもこれからも私が一応、人生で初めてたくさん話した男子だと思うし、それまでに出会ってきた大勢の男の子よりも、すごくかっこよかったのを覚えている。

当時の私にとっては、ちょっぴり運命の人なのかもと思ったし、その先のことも想像していた。今になると、恥ずかしい黒歴史だが。


彼と私が隣の席になって、最初は授業中にノートに落書きしてきたり、机になにか書かれたり。

別にいじめとか、からかわれているわけでもなかったし、迷惑でもなかった。

それじゃ収まらず、時が経つにつれて小さなシンプルなメモ用紙をお互いに交換したりした。

後々の彼に対する感情に気づいた私は、彼になにかと落書きされたノートのページを慎重にちぎってファイルに閉じ込めたり、交換し終わったメモ用紙をノートに貼ったりしてまとめていた。


嬉しかったと思う。

大好きだったと思う。


そんなことをしていたら、余計に好きっていう想いが増して、自分でも止めることができなくなっていた。

ミドルスクール、最後の学年の思い出がそれしかなかった。


隣の席の、かっこいいバスケ部の男の子。

勝手に妄想して止まなかった男の子。



「ほんっとにごめん…!!今日、教科書忘れちまったから、ほんのちょっとだけ見せてくんね?」


いいよ、


「あなたの、うまそー…。ね、一口だけちょうだいよ。」


いいよ、


「あなたってさー、…彼氏とかいる?」


いないよ、


「ふーん…、じゃあ好きな人は?」


…いるよ、


「そのあなたの好きな人ってもしかして、俺だったりする?」



『え、ぁ…ちが、ちがうよ!もー、なに言ってるの!ばーか…。』



違わないよ、そんなことあるよ。


私は、あなたが好きで好きで、愛おしいよ。



あなたにとって、私は都合のいい女になってもあなたのその目に私が映るならいい。


だから、お願い。そんなに私をかきまわさないで、こわさないで。


あなたが私の運命の人じゃないなら、そんなに優しくしないで。


だって、好きだから。


運命の人なんだって、思ってしまうのが怖いから。



「勘違いすんなよ~?」



そんなの、無理に決まってる。

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