今日はずっと探し物をしていた
休み時間にどこを探しても見つからなかった
結局、放課後まで残ることになった
今日も変わらず君は教室に来た
私は机の中を漁りながら言う
昨日は付けてなくて怒られた、
けど、わざとじゃない、学校で失くしたんだ
昼の時間に他の心当たりある場所は探した
あと探してないのは教室だけだった
私はかざねと一緒にネクタイを探しだした
ガサゴソゴソ
探し始めてから数分経った
まだ私の方でもかざねの方でも見つかっていない
これ以上はやっぱりかざねにも悪いし…
私が言い切る前にかざねは、
と声を漏らした
かざねは目を丸くして教室のゴミ箱を見つめている
私はすぐ、かざねの方に駆け寄った
ゴミ箱の中には……ボロボロのネクタイが入っていた
拾ってみると、「あなたの名字」という名前が書いてあった
私はかざねが言い切る前に咄嗟に口を開いた
着けてなくて怒られるよりマシだ
かざねは少し難しい顔をした後、
シュルシュル
かざねは自分のネクタイを外した
かざねはかざね自身のネクタイを私に渡してきた
そんな軽いものでいいの…!?
かざねは笑って言ってくれた
さすがにこっちも断りづらかった
たしかに探し物に夢中で辺りを気にしてなかった
ネクタイを貰ったのはあんまり納得はいかなかったけど…
正直、少し嬉しかった
この気持ち…って____________













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。