向かった先は学校。
勢いで家を飛び出してきたが、本当によかったのだろうか。サッカー部の奴らと仲直りもしてない。
色々考えているうちに、職員室の前まで来てしまった。
ドアを開け、モルック部顧問の和泉先生を探す。
と、言った時、サッカー部顧問の高木先生に話しかけられた。
やばい!''サッカー部をやめる''とまだ言っていないことに気づいて焦る。
俺は少しホッとした。
でも、俺から話しかけに行くのはなぁ、、
ごちゃごちゃ悩んでる様子の俺を見て、高木先生が口を開いた。
俺はびっくりして、しばらく声が出なかった。
少しの間のあと、
高木先生はそうしろと言うように、笑って頷いてくれた。
そして、
そばでずっと話を聞いてた、和泉先生が言う。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!