お母さん「あんたみたいな馬鹿、私の子供じゃない!!」
あなたの下の名前side
お母さんが甲高い声で叫び、そのへんにあったものを手当たり次第に投げつけてきた
お母さんはヒステリーで、小さい頃から私は悪さをするとよくつねられたり、物を投げられたりしていた
慣れているので、さっさとよける
--------『私の子供じゃない』?
そりゃそうでしょうね。望んでもないのに妊娠して、私のせいで若さと青春を棒に振っちゃったんだもんね
でもさ、私だって望んで生まれてきたわけじゃないよ
頭のどこかで、何かがぷつんと切れるような音がした気がした
私はそう叫んで、制服のままカバンをつかんで、玄関から飛び出した
なんとなく、ひと気のないところがいいな、と思い、私は小さな裏山のほうに足を向けた
裏山のふもとは崖のようになっていて、岩肌が剥き出しになっている
その崖に、一ヶ所、ぽっかりと穴が空いているところがあった
子供の頃、お母さんから聞いた
お母さん『あれは防空壕といって、戦争のときに、爆弾から逃げるために掘られたのよ。兵隊さんの幽霊がいっぱい出るから、絶対に入っちゃだめよ』
幼かったから、幽霊と聞いて縮み上がってしまって、ここには近づかないようにしていたっけ
今思えば、この中で子供が遊んだりしないように、このあたりの大人たちは皆そう言うんだろう
私ももう中学生だし、幽霊なんかいないともちろん分かっている
防空壕はたしかに不気味だけれど、背に腹は代えられない、というやつだ
私はひとつ深呼吸をして、防空壕に一歩一歩と近づいた
防空壕には街灯や家々の明かりなど届かず、本当に真っ暗だった
足がすくんで、それ以上進めない
恐怖心を振り払うように、私は乱暴な仕草で足許にカバンを落として、その上に座った
防空壕の中は、本当に寒かった
たまたま、カバンの中にジャージが入っていた
ジャージの上下を着て、冷たい土の上に寝転がった
奥のほうは真っ黒な闇で、何も見えない
私は奥を見ないように入り口に顔を向けて、ゆっくりと目を閉じた
地面に直に触れていた肌に、ちくりとした刺激を感じて、私はふと目を覚ました
私は、手のひらがやけにざらざらすることに気がついた
手許を見ると、砂利が敷き詰めりていた
ゆうべは湿った土の地面だと思ったんだけど、勘違いだったかな……
眩しい光のほうに行くと、外の熱気がぶわっと流れ込んでくる
私は着ていたジャージを脱ぎ、カバンの中に押し込んだ
さて、どうしようかな
家には帰りたくないし、とりあえず学校に直行するか……
でも、お風呂には入りたい
というか、今何時なんだろう
お母さんが朝のパートに出ている時間なら、こっそりアパートに帰ってシャワーだけでも浴びよう
そう思って、時間を確かめるためにスマホを取り出した
色々としてみたけれど、やっぱりだめだった
わけが分からず途方に暮れて、私はスマホをしまって顔を上げた
その途端
目の前に広がる風景を見て、目が点になる
今回はここまで!
次は🍑🌈さん出てくる!!タブン
それでは次回お会いしましょう〜!!
おつゆか〜!!👋












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!