第66話

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2026/02/19 05:00 更新
與那城奨
與那城奨
とりあえず………
今日はお開きにしよっか?
少し静かになってしまった食堂に、與那城さんの声が響く
川尻蓮
川尻蓮
そうやね
………もう時間も遅いし笑
そう言う川尻さんの髪の毛は、まだ少し黒くて………

ちくりと胸が痛んだ

………私が、あんなこと聞かなければ………

知らず知らずのうちに俯いていた私の前に、誰かの足が止まる

慌てて顔をあげれば………
川尻蓮
川尻蓮
………あなたの下の名前ちゃん元気ないね、どうしたと?
あなた
か、わしり…さん………
川尻蓮
川尻蓮
うん?
どうした〜、そんな泣きそうな顔しちゃって………
あなた
私のせいで……っ………、ごめん…なさい………
まともに顔も見れないまま、なんとか謝罪だけを口にする

川尻さんを暴走させてしまったのは、間違いなく私

私が昔話なんて聞かなければ、こんなことにはならなかった


それでも…………

やっぱり、闇烏は暖かい

川尻蓮
川尻蓮
………あなたの下の名前ちゃん顔上げて?
今回の俺の暴走は、あなたの下の名前ちゃんのせいやないよ
あなた
、え………
川尻蓮
川尻蓮
俺、結構前から色々溜め込んどったから………笑
いつ暴走してもおかしくない状態やったんよ
瑠姫からもそう言われた
あなた
でも……っ………!
川尻蓮
川尻蓮
でも、やない
俺、あなたの下の名前ちゃんに昔話聞きたいって言われて嬉しかったんよ?
やっと………俺らに興味持ってくれたなって
あなた
………ッ///
川尻さんの最後の一言に、一気に体温が上昇するのを感じる

………嫌でも、認めることになるじゃないか

私が、闇烏を大切に思い始めていることを………!
川尻蓮
川尻蓮
あれ、あなたの下の名前ちゃん照れとる??笑
あなた
、ぁ……ぇ…っ………///
突然顔を覗き込まれ、硬直する

至近距離にあるのは、俳優くらい……いや、それ以上に整った1つの顔

や、ばい

キャパオーバーしそう

ぐるぐるする頭で限界を感じたその瞬間、私を助けてくれた人がいた

その人とは………
川尻蓮
川尻蓮
あなたの下の名前ちゃ………
川西拓実
川西拓実
蓮くん
金城碧海
金城碧海
………っす
川尻蓮
川尻蓮
あれ、拓実じゃーん
碧海もいるなんて珍しいね?笑
金城碧海
金城碧海
もうこんな時間っすよ
蓮くん誰よりも疲れとるんやから、早よ寝てください
川尻蓮
川尻蓮
ちぇ、じゃあ………またねあなたの下の名前ちゃん♪
あなた
あ、はい………!
金城碧海
金城碧海
………俺も寝るっす
川西拓実
川西拓実
おん、わかった
川尻さんが食堂を出ていって、それに続いて金城さんも食堂をあとにした

残ったのは、困惑しっぱなしの私と、真顔の川西さん

………や、どういう状況ですかね?

そのー、さぁ………真顔が1番怖いんよ??











川西拓実
川西拓実
………なぁ
そのまま川西さんを置いて部屋に戻るわけにもいかず、まごまごしていると………

不意に川西さんが声をあげた

びっくりして、思わず川西さんの顔を凝視する
川西拓実
川西拓実
なに?
あなた
………、ぃや、なんでもない……です
そんな不機嫌そうに言わないでもらって………?

だってさ、川西さんが話しかけてくるの初めてなんだもん

そりゃびっくりするでしょ
川西拓実
川西拓実
俺、お前に聞きたいことあんねんけど
あなた
なんでしょう………?
頭の片隅で、さっきの人体実験のことだったらやだなぁ、なんて思う

でも、川西さんからの質問は予想を大きく裏切った
川西拓実
川西拓実
お前の______________?
あなた
………、え?

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