第41話

代償
21
2026/07/25 14:26 更新

純白の花が咲いた瞬間。

温室中を包んでいた魔力が、ゆっくりと静まっていく。
リアナ・アッシュフォード
リアナ・アッシュフォード
「……きれい……」
リアナは咲き誇る花を見つめ、小さく笑った。

しかし、その笑顔は一瞬で曇る。
リアナ・アッシュフォード
リアナ・アッシュフォード
「……あれ……?」
視界がぐらりと揺れた。

足元から力が抜ける。
ドラコ・マルフォイ
ドラコ・マルフォイ
「リアナ!」
倒れそうになった身体を、ドラコがとっさに抱き留める。

リアナの顔色は見る間に青ざめ、額には冷たい汗が滲んでいた。
ドラコ・マルフォイ
ドラコ・マルフォイ
「リアナ、しっかりしろ!」
ドラコは震える声で名前を呼ぶ。

その様子を見たアレクサンダーとエレノアも、すぐに駆け寄る。
アレクサンダー・アッシュフォード
アレクサンダー・アッシュフォード
「リアナ!」
エレノア・アッシュフォード
エレノア・アッシュフォード
「あなた!」
エレノアは娘の頬に触れ、その冷たさに息を呑む。
エレノア・アッシュフォード
エレノア・アッシュフォード
「……魔力を使い過ぎたのね。」
アレクサンダーは咲いた純白の花を見上げ、静かに目を閉じた。
アレクサンダー・アッシュフォード
アレクサンダー・アッシュフォード
「これほど多くの植物が一斉に共鳴したのは、アッシュフォード家でも前例がない。」
ドラコはリアナを抱きかかえたまま顔を上げる。
ドラコ・マルフォイ
ドラコ・マルフォイ
「どうすればいいんですか。」
いつもの冷静な口調ではなかった。

焦りと恐怖が、その声には滲んでいた。

アレクサンダーは落ち着いた様子で答える。
アレクサンダー・アッシュフォード
アレクサンダー・アッシュフォード
「命に別状はない。ただ、魔力を一度に使い過ぎた反動だ。」
それでもドラコは安心できない。

リアナの細い手を強く握る。
ドラコ・マルフォイ
ドラコ・マルフォイ
「……頼むから、目を開けてくれ。」
その手を、リアナはかすかに握り返した。
リアナ・アッシュフォード
リアナ・アッシュフォード
「……ドラコ……」
弱々しい声に、ドラコは安堵したように息を吐く。

エレノアは娘の髪を優しく撫でながら微笑んだ。
エレノア・アッシュフォード
エレノア・アッシュフォード
「大丈夫よ。少し休めばきっと元気になるわ。」
しかしアレクサンダーだけは、咲いた純白の花から目を離さなかった。
アレクサンダー・アッシュフォード
アレクサンダー・アッシュフォード
(この子の力は……また一段階、目覚めてしまった。)
その事実に、父としての喜びと不安が入り混じる。

一方、ドラコはリアナの手を離さず、心の中で静かに誓う。

――この力ごと、僕が守る。誰にも傷つけさせない。

その覚悟が、後に両家へ婚約を申し出る決意へとつながっていく

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