夜の風が私の肌をツンと刺す
ぼんやりと庭先で座り
ある人物を待っている
また、悟様に怒られるだろうか
そんな事が頭の片隅に浮かぶ自分に嫌気がする
私はピクっと体が反応し声がした方を見る
なんだか息苦しいような雰囲気に唾を飲む
私はすぐに彼に問い詰めるように聞いてしまった事を
少し申し訳なく思った
なんだか歯切れが悪く言葉に詰まっている様子の恵くんをそっと見守る
また
その"甘い"言葉を私に聞かせるのね恵くんは.....
私は思わず強い口調で言い返してしまう
恵くんが驚いたようにたじろいだ雰囲気を感じ
やってしまったと口を両手で塞いだ
が
止めることが出来ず
溜め込んでいたものがドバっと溢れ酷い言葉を浴びせてしまう
冷静じゃない私は着物をはだけさせ絶対に見せないであろう情事の痕をまじまじと見せる
頭の中は警報が鳴り響く
あたたかい温もりを感じる
恵くんに...抱きしめられてる...?
なんで?...なんで?なんで?
私の頭は混乱する一方だった
耳元で優しく囁かれ胸がギュッと締め付けられる
私は貴方の気持ちに応えられない
応えられないの
恵くんは私の気持ちを読んだかのように
そう言ってくれたが
更に抱きしめる力が強くなり話を続ける
抱きしめている手を緩め私の右手をとり
手の甲にキスをする恵くんに初めて恐怖を感じる
私の左手に何かがあたる
形を確かめると花のようなものだと言うことが分かった
恵くんはその花の方に視線を落とすとハッと乾いた笑いをし手にもつ
異様な雰囲気の恵くんにそう言われ
私は首を縦に振るしか無かった
その様子に一瞬恵くんが驚くが
すぐに手元のパンジーに目線を落とし
パンジーの花をぐしゃぐしゃにする恵くん
あの頃の優しくて暖かい彼はどこ.....?
パンジーの花を大切にしていた
あの子は....
右手を恋人繋ぎされ更に顔が近づいてくる
お互いの吐息が混じり
私の思考はぐちゃぐちゃになっていったのだった.....
アンケート
伏黒恵について
狂ってる恵も良いね!!
73%
お願い正気に戻ってー!
27%
投票数: 64票














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!