〜そして更に時は流れ、今から7年前〜
ムゼーラ王国に、隣国の国王とその王女が訪問した。
───目的は、友好国として交友を深めるため───
彼女はアルと同い年の少女だったが、かなり大人びた振る舞いを見せた。きっと、教育をちゃんと受け、親にも愛されて育ってきたのだろう。
三姉妹とヘリオスは年が近いことからすぐに仲良くなった。そのうえ、この日は自分達の行動にケチを付けまくるヒステリックな義母だって、何も口出し出来ない。流石に他国の王族に知られたらマズい事は彼女だって隠し通そうとするのだった。
なんだか、心から笑えていないのではなくって?
こうして三姉妹は義母のことをヘリオスに話した。
現に、私がそうでしょう!!と、ヘリオスは義母の虐待じみた教育に苦しむ彼女達を勇気づけた。
そしてこの事が、彼女達を動かす原動力となって行くのである。
ヘリオスがムゼーラ王国を去った翌日……
三姉妹は、一大決心に出た。
その夜───
そして2週間後───
ムゼーラ三姉妹のもとに、新しい従者家族がやって来た。
その娘、ラディー・二トンは年齢がクリスの1つ下、ゼノンの1つ上だった。
そのため、ヘリオスの時のように三姉妹はすぐ仲良くなった。
ペコリ
ラディーの父は貴族専属の探偵、母は弁護士だった。雇われた目的はもちろん、義母の悪事を暴くためだった。
それから1年半、ラディーの父が調査を始めたことにより、義母の悪事を裏付ける証拠はあっさりと見つかった。
そして義母や彼女の有力な支持者は逮捕され、皇居から追放されたのだった。
こうして、ムゼーラ三姉妹が義母の悪事に苦しむ日々は、終わりを告げた。
〜今から5年前、アルが14歳の時〜
実はこの頃から、ある1人の少女が世間を騒がせていた。
彼女の名は、Ne。
この年に歌手デビューし、まだ12歳ながらも圧倒的な歌唱力で世界中を虜にさせた若き歌姫である。ラディーは彼女が大好きだった。そのため、三姉妹の側近として働く傍ら、頻繁に推しトークを積み重ねていた。
───三姉妹、Neの曲を聴く───
〜それと同時期、国王弟は〜
兄に対して強い劣等感を抱き、結局国王になれなかった彼は、ふと、とある人物を思い出す。
それから今に至るまで、ムゼーラ国王の体調は僅かながら、でも着実に悪化していった。
それはもちろん、三姉妹とラディーが元素女子学園に通い始めても続いていった。
その原因が、致死量に届かない程微量な毒物であるということは、まだ誰も知らない。
そして今から半年前、ラディーが国王の専属召使いとして国に強制送還された。
to be continued……














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!