入ったのは居酒屋。
お酒をたくさん飲みながら
会社の話をした。
気付かずやってる自分がよく言う。
透明のグラスに
オレンジ色。
中にはシュワシュワと炭酸が。
小さなさくらんぼがひとつ。
一口飲むと、気分が良くなる。
ほんと男の人には申し訳ないが
トイレに行くついでに
お会計を済ませてしまった。
飲み放題は素晴らしい。
2時間くらいして
酔っていることに気づかない私は
少し車を走らせて
ホテルに近いところで降ろしてもらった。
車を見送って
少々千鳥足。
電話をかけた。
気分がいいまま
ホテルに到着して
17階に向かう。
ルームキーをかざしても
ドアがあかない。
ピーンポーン
インターホンを押す。
ガチャ
ってドアが開いたから
やっと会えた。
そう思って
酔ったまま彼に抱きついた。
首筋を甘噛みして。
ガチャ
とドアが閉まる。
彼の匂いではなく、
さっきの匂い。
私の部屋は 615。
入ってしまったのは隣の部屋。
もう、、、
目があかないよ。
眠いんだ。
そのまま彼に
もたれかかって
私は眠った。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。