うんざりするほどパソコンをいじる毎日
後もう少しのところで
同僚 (ヨンボガ) にご飯を誘われた
高速でキーボードを動かしていく
__
会社を出てすぐにあるラーメン屋さん
最近はよくここでヨンボガと昼食を済ませることが多い
ここの豚骨ラーメン、美味しいんだー
前の人が何か紙を落としていった
あまりにも一瞬だったので拾うことしかできなかった僕
後ろ姿は
長髪だった____
__
いつのまに
目の前には眉を顰めるヨンボガと、少し伸びた豚骨ラーメン
ただ何故か、さっきの長髪の人の後ろ姿がずっと頭に
そういや、さっきの落とした紙 ..何だったんだろ
鞄の中を漁る
何かのチケットのようなもの。
そこには大きく
テーマ的な意味だろうか 、なかなか独特だけど
よく見てみると
個展 ?
チケット片手に豚骨ラーメンの汁を流し込む
ファンヒョンジン ..
行ってみたら?なんて無責任な言葉
どうせヨンボガには筋肉マン(チャンビン)が居るから帰ったらずっとイチャイチャしてんだろうな
誘おうと思ったけど、どっちにしろ一枚しかないチケット
ほらね
恋人がいる奴に言われても皮肉にしか聞こえないのだが、
こう見えて変なところで「ピュアな心の持ち主」を発揮してくるから
悪気がなさそうなのが余計、反応に困る
僕は、作れない
姉は僕に言った。僕はアセクシャルだって
一生恋人なんて .. できやしないんだ
目を逸らして、照れ臭そうにそう言うヨンボガ
大体誰を思い浮かべてるのかはわかるけど
そう笑うヨンボガ。
高校からの仲だ、友達の予感(?)
別に、、当たった訳じゃ無いけど
__
翌日
腕時計をキョロキョロ見ながらなかなかのスピードで書類を作成しいく
夜だが、時間までの詳細は書いてなかった
9時過ぎ ...
まだやってるのかな
来た、サボり魔のリノヒョン
何故か社長(バンチャン)に気に入られてて中々クビにならない厄介者
こんな時間に何しに来たんだよ。
あぁ、いらいらする
コピー機から帰ってきたヨンボガ
気づいた瞬間ぴょんぴょん飛び跳ねながらこっちへ来た
ナイスよんぼが!!
けど、あんま期待しない方がいい。
社員共有の冷蔵庫にあったプリン食べたらマジでキレられた。そんな器の小さな人間が ..
果たして代わってくれるのk..
え、今なんて ..
いいよって?
勝手にプリン食べただけでキレられたヒョンに!?
お酒でも飲んできたの
そー言うと、まとめないと行けない書類を持ち上げて自分の机に運ぶヒョン
本当にやってくれるんだ
貸し1 ..
なんか、、変な約束しちゃったかも
___
意外と会社と近い立地にあった
あそこの角を曲がったら .. つく
少し都会から外れ、ツル草の生える古びた家が立ち並ぶ街を抜ける
曲がったら、、すぐ
ドクンドクン .. ドクン
心臓の音が 、頭の中に響く。
血管がはち切れそうなぐらいどくどく音を鳴らしている僕の心臓。
残り少ない水筒の水を飲み干し、角を曲がった
この暗闇の街の中に、分かりやすく一軒だけ光っているのが見えた
少しの希望を胸に
近づいてみる
そりゃそうか
腕時計を見るともう10時を超えていた。
あの長髪の人 ..
中に居るのかな
全面ガラス張りの窓にブラインドカーテンが付けられていて、中の様子は見えない
ただ隙間からの光が見えるぐらい
帰るか
ガチャ
___________________________________________________
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。