第2話

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612
2024/02/18 06:27








 
フィリックス
フィリックス
 すんみなー、ご飯 ! 
スンミン
スンミン
 ...ぇえ、これ終わってから 






うんざりするほどパソコンをいじる毎日

後もう少しのところで


同僚 (ヨンボガ) にご飯を誘われた




高速でキーボードを動かしていく




スンミン
スンミン
 おわっ、た! 



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フィリックス
フィリックス
 いつもんとこでいい? 
スンミン
スンミン
 あーうん 





会社を出てすぐにあるラーメン屋さん


最近はよくここでヨンボガと昼食を済ませることが多い

ここの豚骨ラーメン、美味しいんだー






スンミン
スンミン
 っ ..  あ     





前の人が何か紙を落としていった

あまりにも一瞬だったので拾うことしかできなかった僕


















後ろ姿は




長髪だった____






__







  
フィリックス
フィリックス
 でね、ビニヒョンが ..、すんみな?     
フィリックス
フィリックス
 おーい、すんみなー    
スンミン
スンミン
    
フィリックス
フィリックス
 や!キムスンミンっ! 
スンミン
スンミン
 っわ .. カムチャギヤ !? 




いつのまに


目の前には眉を顰めるヨンボガと、少し伸びた豚骨ラーメン



フィリックス
フィリックス
 何ぼーっとしてんの 
スンミン
スンミン
 .. いや、わかんない 




ただ何故か、さっきの長髪の人の後ろ姿がずっと頭に













そういや、さっきの落とした紙 ..何だったんだろ





鞄の中を漁る






フィリックス
フィリックス
 ん? 
スンミン
スンミン
 あった ! 
フィリックス
フィリックス
 なになに! 
スンミン
スンミン
 さっきの人の落とし物 、 なんだけど ..  何これ 




何かのチケットのようなもの。

そこには大きく




フィリックス
フィリックス
 水餃子に恋してる .. (?)    




テーマ的な意味だろうか 、なかなか独特だけど

よく見てみると

個展 ?




フィリックス
フィリックス
 個人で個展 .. 開いてるんじゃ無い? 
フィリックス
フィリックス
 ほらここ    
スンミン
スンミン
   
スンミン
スンミン
 ファンヒョンジン ..  明日までだ 




チケット片手に豚骨ラーメンの汁を流し込む


ファンヒョンジン ..




フィリックス
フィリックス
 行ってみたら? 
スンミン
スンミン
 っんぇ ? ..  なんで 





行ってみたら?なんて無責任な言葉


どうせヨンボガには筋肉マン(チャンビン)が居るから帰ったらずっとイチャイチャしてんだろうな

誘おうと思ったけど、どっちにしろ一枚しかないチケット





フィリックス
フィリックス
 んー、だって暇でしょ? 




ほらね 




スンミン
スンミン
 暇で悪かったね 
フィリックス
フィリックス
 スンミナは恋人作んないの? 
スンミン
スンミン
 っ ..     




恋人がいる奴に言われても皮肉にしか聞こえないのだが、

こう見えて変なところで「ピュアな心の持ち主」を発揮してくるから


悪気がなさそうなのが余計、反応に困る





スンミン
スンミン
 作ん 、ないよ    






僕は、作れない



姉は僕に言った。僕はアセクシャルだって

一生恋人なんて .. できやしないんだ












フィリックス
フィリックス
 ..  恋、したく無いの? 



















スンミン
スンミン
 恋したら、どんな感じ? 




フィリックス
フィリックス
 ... 心がぽかぽかする感じ 








目を逸らして、照れ臭そうにそう言うヨンボガ

大体誰を思い浮かべてるのかはわかるけど











フィリックス
フィリックス
 っ、やっぱ、恋したいんでしょ    
スンミン
スンミン
 ......     




スンミン
スンミン
 なんで ...    
フィリックス
フィリックス
 何でもー ㅎ 





そう笑うヨンボガ。

高校からの仲だ、友達の予感(?)



別に、、当たった訳じゃ無いけど










__

翌日



スンミン
スンミン
 っ..  あー、ねむ 




腕時計をキョロキョロ見ながらなかなかのスピードで書類を作成しいく

夜だが、時間までの詳細は書いてなかった





9時過ぎ ...

まだやってるのかな







リノ
リノ
 よ ~ 、仕事 やってるか ~     
スンミン
スンミン
   


 










来た、サボり魔のリノヒョン



何故か社長(バンチャン)に気に入られてて中々クビにならない厄介者


こんな時間に何しに来たんだよ。

あぁ、いらいらする



スンミン
スンミン
 ひょん、邪魔しに来たんですか 
リノ
リノ
 、、別に 





フィリックス
フィリックス
 っあ、リノヒョンだ! 





コピー機から帰ってきたヨンボガ

気づいた瞬間ぴょんぴょん飛び跳ねながらこっちへ来た




リノ
リノ
 おー、よんぼが ..  捗ってる? 
フィリックス
フィリックス
 んー、まぁね 
フィリックス
フィリックス
 っあ、そうだヒョン! 


フィリックス
フィリックス
 どうせ暇なんだし、スンミナの代わりにやってあげてくれないですか? 
フィリックス
フィリックス
 このあと予定あるらしいから 






ナイスよんぼが!!





けど、あんま期待しない方がいい。

社員共有の冷蔵庫にあったプリン食べたらマジでキレられた。そんな器の小さな人間が ..




果たして代わってくれるのk..













リノ
リノ
 あー、いいよ 
スンミン
スンミン
 ... っ !?     





え、今なんて ..



いいよって?

勝手にプリン食べただけでキレられたヒョンに!?
 


お酒でも飲んできたの



リノ
リノ
 どれどれ~  .. っげ、  
リノ
リノ
 意外と多 





そー言うと、まとめないと行けない書類を持ち上げて自分の机に運ぶヒョン


本当にやってくれるんだ






リノ
リノ
 っあ、その代わり 
リノ
リノ
 貸し1 、絶対返せよ 





貸し1 ..


なんか、、変な約束しちゃったかも





スンミン
スンミン
 は、、ぃ     
フィリックス
フィリックス
 もう9時過ぎだけど 、開いてるかな ..     
スンミン
スンミン
 でもヒョンに書類渡しちゃったし、行くだけ行ってみようかな 








___












意外と会社と近い立地にあった

あそこの角を曲がったら .. つく




少し都会から外れ、ツル草の生える古びた家が立ち並ぶ街を抜ける








スンミン
スンミン
 っ ..     





曲がったら、、すぐ






   ドクンドクン .. ドクン





心臓の音が 、頭の中に響く。

血管がはち切れそうなぐらいどくどく音を鳴らしている僕の心臓。





スンミン
スンミン
 ..  ぅ     





残り少ない水筒の水を飲み干し、角を曲がった







スンミン
スンミン
 ...  灯はついてる 





この暗闇の街の中に、分かりやすく一軒だけ光っているのが見えた


少しの希望を胸に

近づいてみる




スンミン
スンミン
 、、、本日は終了しました 





そりゃそうか


腕時計を見るともう10時を超えていた。

あの長髪の人 ..


中に居るのかな




全面ガラス張りの窓にブラインドカーテンが付けられていて、中の様子は見えない


ただ隙間からの光が見えるぐらい









  






  
スンミン
スンミン
    





帰るか














  ガチャ






 あの 
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 見ませんか? 






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