前の話
一覧へ
次の話

第1話

Prolog
81
2025/04/29 10:04 更新
ジル・リュミエール
ジル・リュミエール
い、嫌だ、やめ、やめてくれ!
強く細い雨が降っている。
僕は複数人に押さえられながら、目の前の人に訴える。
ジル・リュミエール
ジル・リュミエール
彼は違う!キミヤは、ウォーロックなんかじゃ…!
冷たい雨に打たれながら、僕は叫ぶ。
MOB
こいつッ…!
ジル・リュミエール
ジル・リュミエール
うぐッ…!
痛い、背中が痛い…腕も、足も…全てが痛い。
キミヤ・ノワール
キミヤ・ノワール
ジルくん
キミヤが優しい声色で僕の名前を呼ぶ。
頭を動かし、キミヤの顔を見る。
彼の表情は、何かを諦めたような…そんな表情をしていた。
キミヤ・ノワール
キミヤ・ノワール
ありがとう
その言葉で、僕は全てを悟った。…悟って、しまった。
ジル・リュミエール
ジル・リュミエール
キ、ミヤ…?
キミヤ・ノワール
キミヤ・ノワール
愛してくれて、ありがとう
彼の目からは、ポロポロと涙が零れていた。
今すぐにでもその涙を拭い、抱きしめてあげたい。
ジル・リュミエール
ジル・リュミエール
キミヤ…いや、嫌だ…!
僕は子供のように駄々をこねる。…その度に、兵隊に蹴られる。
キミヤ・ノワール
キミヤ・ノワール
愛せなくて、ごめんね…
キミヤは泣きながら、笑う。笑う。笑う。
嫌だ…嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!
ジル・リュミエール
ジル・リュミエール
キミヤッ!
その瞬間、キミヤは執行人によって首を跳ねられた。
ジル・リュミエール
ジル・リュミエール
ぁ…
キミヤの首は、僕の目の前に転がってきた。
…キミヤと目が合った。…あの瞬間の、笑っている顔のままだった。
ジル・リュミエール
ジル・リュミエール
ぁ…あ、ぁ…




































うわあぁぁあぁぁぁぁあぁぁぁあぁぁぁ!!!!!
雨が上がり、虹が架かる少し前…
僕の恋人は、一足先に虹の橋を渡って行ったのだった。

プリ小説オーディオドラマ