第31話

30.ゆれる日々、つながる心
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2025/10/10 23:00 更新
春の終わり。あなたは、少しずつ膨らんできたお腹を撫でながら、窓辺に座っていた。阿部亮平は、彼女の隣でノートを広げていたが、時折彼女の顔を気にしていた。
阿部亮平
大丈夫?
あなた
うん…ちょっと眠いだけ。最近、体が重くて
あなたは、少しだけ笑ってみせた。その笑顔に阿部はそっと手を伸ばした。
阿部亮平
君が頑張ってるの、ちゃんと見てるよ。僕にできること、もっと探したい
その言葉に、あなたは目を細めた。
あなた
阿部さんが隣にいてくれるだけで、十分です。でも…夜中に起きてくれるのは、ほんとに助かってます
最近、夜中に目が覚めることが増えたあなた。阿部は、眠い目をこすりながらも毎回そっと水を差し出してくれた。それは、ふたりだけの"静かな約束"だった。

ある日、妊婦健診の帰り道。あなたは、エコー写真を見せながら言った。
あなた
この子、もう指を動かしていた。…なんだか、もう"人"なんだなって思った
阿部は、写真を見つめながら、静かに言った。
阿部亮平
この子が生まれたら、僕たちの時間はもっと変わる。でも、君となら、どんな変化も受け止められる
その夜、ふたりはベッドに並んで横になりながら、未来の話をした。
あなた
名前、どうしようか
阿部亮平
"風"ってどう?どんな場所でも、自由に生きていけるように
あなたは、阿部の手を握りながら微笑んだ。
あなた
いい名前。この子が生まれても、私たちは変わらず"ふたり"でいられる気がする。

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