ショウに、私のことを教えてくれ
と言われてから数分後。
私は相変わらず、彼にバックハグされながら
その淡々とした質問に答えていた。
優しい声色でそう言いながら
私の首元に顔を埋めるショウ。
久しぶりにショウとこうして密着しているからか
少しだけ、懐かしいと感じる。
ショウの懐かしい匂いに
少しずつ瞼が落ちてきそうになるのを堪えて
そう答える。
大学は、最初こそ緊張したけど
ウェンもマナもリトもテツもいるから
すごく楽しい。
少し不貞腐れたような声で
そういうショウに
今日彼が大学まで来たことを思い出す。
正直、あれは驚いたしもうやらないでほしいが…
やるならやるでメールを送ってほしい。
モゾッと後ろでショウ動く。
そっと私の頬に冷たいものが触れる。
目を開けて、その正体を見ようとすると
さっき移動したのだろう。
私を押し倒すような形で、
ショウが上から見下ろしていた。
そう聞いた彼の目は
初めて見る色をしていて。
少しだけ、怖がっているように見えた。













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!