第20話

夜を渡す者
18
2025/12/25 09:11 更新
風雅
風雅
......っ
璃譜
璃譜
ふ、風雅っ!、
ルリア
ルリア
起きたんやね、良かった〜...
風雅
風雅
...ご迷惑を、おかけしました
優花
優花
本当に、良かった


hell
hell
...ここでひとつ、
昔話でもしようと思うのですが


hell
hell
私は『夜を閉じる魔法使い』だった
hell
hell
その頃の魔女狩りはまだ『役割』でしか
無かった。でも、効率を覚えてしまった
hell
hell
だから私は狩られた
璃譜
璃譜
え、狩られた?死んだの?
hell
hell
ええ、
風雅
風雅
へるっちゃ...そうなんですか
自分が死んだあとも、
泣く魔女がいた。
居場所を失う子がいた。
hell
hell
誰かが必要とする限り、
終われないらしいのです
だから、再び『夜そのもの』として
この世に蘇った。
hell
hell
だから、《Midnight Atelier》は
仲間たちの墓標であり、
困った人間たちの避難所であり
過去の仲間との約束なのです
hell
hell
あなた達は皆、
hell
hell
救えなかった仲間達と夜によって
再びこの世に生を受けた子たち
ルリア
ルリア
じゃあ、過去にへるさんと
過ごしてた...ってこと?
hell
hell
そうかもしれませんね
その途端、扉が飛んだ。



響
...理解した。
貴様が夜の核ということか
奏
なら、先に潰す
璃譜
璃譜
...あたし、まだここに居たい
へるてんちょーと一緒に過ごしたい
風雅
風雅
そうです、ボクもへるっちゃと一緒に
ルリア
ルリア
まだ勝負の運はこっちに向いてる
優花
優花
hellさんを助けたい
双子は同時に動いた。
魔法陣が光る。
響
なっ、
奏
起動しない、!?
魔法陣は命令を拒否し、夜空に解けていく。
夜は双子に力を貸すことを辞めたようだった。
ルリア
ルリア
今だっ!!
優花
優花
っ、!
優花の幻覚が、
響と奏の認識をズラす。
璃譜
璃譜
あ、たし、戦えないっ、
どうすれば...っ、
hell
hell
夜を信じてください
璃譜
璃譜
ん、わかった!
胸に手を当てて
璃譜は目を瞑った。
すると、胸に当てた手が光り始めた。
璃譜
璃譜
戻ってきてよぉっ!
拳を前に突き出す。

その瞬間、光ではない
夜に馴染んだ輝きが走る。

双子の弟が、
吹き飛ばされ、地に伏した。
無力化した奏と
奏に意識がいった響。

反撃するのに余裕がある程だった。


hell
hell
あなたは優秀でした
夜が閉じ始める。
暗闇が薄くなっている。
響
...代償か
hell
hell
ええ


潔く響は魔道具を下ろした。
響
俺たちは間違っていた、のか
店主は何も言わない。
何も言わずに双子の近くに寄る。
そして4人の方を振り返った。
またしても無言だったが、薄く微笑んだ。


次の瞬間夜が爆ぜた。
気づけば
いつもの夜になっていた。

《Midnight Atelier》は無くなっていた。
看板も、灯りも。
璃譜
璃譜
て、てんちょー、、さん?
返事はなく、
冷たい夜風だけが吹く。
優花
優花
夜に帰ったんだね
風雅
風雅
へるっちゃ...そう、ですか
ルリア
ルリア
へるさんの未来、見えなくなってるわ
それが答えだった。

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