医務室の扉を勢いよく開け放つ。
煙草の匂いと薬品の匂いが混じった香りがあなたの鼻をくすぐった。
家入はウケるークッキーありがとう、と言って差し出したクッキーを受け取るやいなや早速食べ始めた。
もぐもぐと美味しそうに頬張る家入にあなたは嬉しくなる。うん、この顔が見たいから飯を作るっていうのもあるよね!
たんとお食べ〜、と微笑めば家入は少し驚いた顔をする。
何この子めっちゃ可愛いッ!!!
あなたはぎゅうっと抱きしめてくる家入の豊満な胸に押しつぶされながら尊いを噛み締めた。
ぽむぽむと頭を撫でられる。
逃げてきた訳じゃないけど癒されるのでそうゆうことにしておこう。そして可愛いのはあんただよッ!
ドンッと大きなダンボールが机に置かれる。
明らかに重そうなそれにあなたは警戒する。
五条という名前に若干しかめっ面を晒しながらダンボールに手をかける。どうせゴミを詰め込んだみたいなやつなんだろ!?わかってんだよ!!ちきしょう!!
家入の掛け声に意を決してダンボールを開く…。
中に入っていたものはなんと最新のオーブンレンジだった。
まさかのプレゼントになんで?を連呼するあなたを家入は落ち着かせながら煙草に火をつける。
そう言ってオーブンレンジを抱えて扉の前に立つ。
いや地味に重いな…。
タバコを吹かしながら手を振る家入に見送られあなたは医務室を後にする。
向かう先はひとつ!
五条悟がいる場所!
オーブンレンジとともに無駄にデカい背中に体当たりする。
悪いとは思ってない。
私が手に持っているデカい最新オーブンレンジを見て五条は顔を少し赤らめた。なんやお前…オーブンレンジに恋しとんか?…ってそうじゃないそうじゃない!
我ながら全然可愛くねぇ謝罪をして全く有難いと思ってなさそうな感謝を述べて一応作っておいたクッキーを顔面にスパーキングして最新オーブンレンジちゃんを抱えて高速で部屋へと戻った。
そう私は忘れていた。
今現代じゃん!!!
平安じゃないじゃん!!!!!
あっまくて、美味しいお菓子を作り放題なのだ!
自分に叱咤しながらその日は夜遅くまでお菓子作りに勤しんだのだった。














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!