翔太side
あぁ、焼き鳥が食べたい。
撮影で見た焼き鳥が美味そうだった。
そう思ったらそれしか食べたくなくなった。
でも1人で行くのはなんかな……
誰か誘える人はいないか。
周りを見渡してみるが仲良い人はこの現場にはあまりいない。
誰か暇な奴いねぇかな……
とか思いつつぶらぶらと廊下を歩く。
仕事も終わったし、あとは帰るだけ。
風磨とかいたりしねぇかな……
そんなことを考えていると目の前に見慣れた後ろ姿が。
俺がそう呼びかけるとゆっくりと振り返る琳音。
俺を見つけると驚いたように駆け寄ってくるところが……少し、かわいい。
だから1人だったのか……
これでバラエティ番組とか撮影してたって言ったらキレてた。
なに1人できてんだよって。
打ち合わせぐらいならまぁ……いいだろ。
照とかだったらだめだろうけど。
そう言って微笑む琳音。
……かわいい。
珍しい。
いつもなら断りそうだけど。
何せ琳音は外食とかあまり好んでしない。
人に食べてるところを見られるのがあまり好きではないんだと。
……かわいいんだけどな!
車に乗り込んで店に向かう。
助手席には琳音がいる。
それだけでめっちゃ安全運転しねぇとって気が締まる。
……教習所以来の緊張感だぞこれ。
そう思いながら車を発進させて店へ向かう。
隣にいる琳音はなんか、うとうとしてる。
まぁ、忙しいし仕方ねぇか。
勉強もして、ダンス、歌詞覚えて、台本覚えて、撮影してはまた勉強して、それの繰り返し。
いつ休んでんのかわかんねぇ。
よく12時間も寝れるなこのスケジュールで。
容量がいいと言われればそうなのかもしれない。
でも、無理してる気がすんだよ。
あえて聞いたりはしないけどな。
話せなくて寂しかった……とかではねぇからな!
断じて!!
手を引いて店の中に入る。
焼き鳥の匂いが鼻を掠める。
あぁ、腹減った。
そう思いながら通された席に着く。
まぁ、そう言うよな。
全くと言っていいほどプライベートでは自分の意見を言おうとしない琳音だし。
じゃあ腹減ったし勝手に選ぼ。
つくねと、あ、しいたけも。
あとは……適当に琳音に選ばせるか。
悩み始める琳音。
まぁ、この顔が見たくて選ばせたっていうのもあるけどな。
あ、これ絶対琳音に言うなよ!!
なんとも琳音らしいチョイス。
ある程度決まったから注文する。
待つ間、琳音を見つめる。
「なに?」って聞かれたけど無視した。
…かわいいから見つめてるとか、言えるわけねぇし……
運ばれてきた焼き鳥。
うまそ……
丁寧に「いただきます」という琳音につられて俺を手を合わせてから食べ始める。
ちげぇし、とか思いながらも琳音の笑ってる顔を見れば何も言えなくなる。
気にならなくなるって言うのが正解だな。
顔を綻ばせる琳音に連れてきてよかったと思う。
まぁ、何言われても連れてきてたとは思うけどな。
その後も黙々と食べ進め、琳音を家まで送ってから俺も家に帰った。
……たまには2人っきりもありだろ。
文句言われても知らね。
ツキです!
お久しぶりです!
早めに投稿を……とか言いつつ1週間経ちましたね笑
はい、あと3人、今年中に終わるようにします、笑
リクエスト待ってます!











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!