午前の授業が終わり、昼休みになった。
自分の席に戻ろうとした時、
先に戻っていた未帆が私の席で待っていた。
1 年 6 組の 四季 南月 くんと、
同じく 1 年 6 組の 椎名 希良 くん。
同じ委員会で、1 年の中では未帆と
同じくらい喋るような仲のふたり。
呼び捨てで呼ばれてるから、
私も名前で呼んでいる …… んだけど ……
委員会の書類を届けるために来たのなら、
それは完璧私のせいだ。
書類に記入する内容はもう分かってるから、
私の仕事は書類の記入と内容の再確認ってところ。
頷いて、すぐに 1 年 6 組へと向かう。
南月くんと、希良くん。
ふたりのところへと、足を早めていく。
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。