第70話

68. ミュージカルの稽古
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2024/04/26 01:32
翌朝。先輩は自身の映画に使用した
ダンスミュージックを爆音で流し、私たちに起床を促した。
またいつものように日の出後すぐに目を覚ましていた私は、
隣のベッドに近付き声をかける。

(なまえ)
あなた
リ~ア。朝だよ!
girl1
girl1
え〜もう朝なの?
あなたの下の名前(現在の名前)起きるの早すぎだよ
(なまえ)
あなた
あははㅋㅋㅋほら起きて
軽く朝ごはん作ったよ
テーブルにはホットサンドとスープ、
それに卵料理をいくつか並べている。
少し冷めてしまっているが、味は問題ないだろう。
girl1
girl1
凄い、朝から作ったんだ……
(なまえ)
あなた
私の朝食メニューで申し訳ないけどね
いつも早起きだから、なにかしないと
時間が全然過ぎないの
そうして二人で朝食を取っていると、
斜め向かいの部屋から賑やかな声が聞こえてくる。

『早く起きてってば!』
『僕のTシャツどこ〜!?』
『早く洗面台空けてよ〜!』

もうすっかり覚えてしまった声から
それぞれの光景を思い浮かべ、
リアと話しながらも心の中では笑いが抑えられなかった。

そこから少しの時間を経て、今は皆でホールにいる。
また空気が張り詰め、真剣な雰囲気が漂う。
producer
あなたの下の名前(現在の名前)、ヒョンジン!
二人の演技よくなったな〜
細かいところは後で修正するとして、次に行こう
「収穫祭のシーンに移る」と宣言し、
ダンスとボーカルのリーダー・副リーダーを呼ぶ。
合わせて3RACHAも前に出てきて
先輩から指揮のバトンを受け取った。
BC
BC
PDニム、ありがとうございます
producer
なにかあったら止めるけど、
基本的には任せるね
HN
HN
はい!
CB
CB
じゃあまず少ない人数の演目から行こう
最初はあなたの下の名前(現在の名前)のソロからかな
リノヒョン!スンミナ!
LK
LK
いいよ、いつでも始めて
SM
SM
僕もいつでも大丈夫!
その言葉を合図に、私はステージの端に立つ。
くるくると回転しながら中央まで移動し、
そっと声帯を震わせる。
(なまえ)
あなた

秋日の陽光 背で受けし
ミモザの花は 薫り高い
“サラン”のソロパートの後、
ヒョンジナを除く多くの人がステージを舞う。
その途中で、リノオッパが声を上げた。
LK
LK
ダンスチーム以外で踊ってみて
複数人揃ってない人がいる
SM
SM
待って、その前に……あなたの下の名前(現在の名前)!
「背で受けし」の「ド」の音外してた
気を付けてね
(なまえ)
あなた
すみません……
FL
FL
最初から行く?
CB
CB
そうだな、そうしよう!
HN
HN
もう一度、あなたの下の名前(現在の名前)のソロからだね
まだ物語の初めのほうだというのに、
厳しく的確な指摘の連続である。
皆、稽古中の緊張やプレッシャーは
ピークに達していた。


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