♡; ハイエナに噛まれる
ジュン「 あれ〜〜??あなたさんもしかして照れてます? 」
『 んなっ...!! なわけ!! 』
ジュン「 ふーん本当ですかぁ? 」
漣さんはニヤニヤしながら
こちらへ段々と詰め寄ってくる。
反対に私は彼と距離をとる。
...けれどここは車の中。
すぐに私の背中はドアに当たってしまった。
ジュン「 逃げられませんよ? 」
『 っ、さざなみさ、ん...!? 』
彼の整った顔が15cm、10cm...と近づいてきて。
体が氷のようにカチコチになって固まる。
トパーズの瞳に射抜かれて動けない。
ジュン「 逃げない...ってことはいいんすよねぇ? 」
『 っうわ...!! 』
ジュン「 うおっ..と、! 急にブレーキって...!! 」
運転手さんが突然ブレーキを踏み、
キキーッという音を鳴らして車がストップした。
反動で漣さんは後ろに倒れ、
私たちの間に距離ができた。
そして漣さん側のドアが開かれると、
彼は勢いよく首根っこを引かれて
車の外に投げ出された。
ジュン「 いってぇ!!!!...って茨かよ...... 」
漣さんは赤紫色の髪をしたメガネの美青年を睨む。
メガネの美青年はすました顔で言い放った。
茨「 自分の女神に触らないでいただけます? 」
『 め、女神って...?? 』
茨と呼ばれた彼は私に向き直って、言った。
茨「 秀越学園へようこそ、あなたさん!
あなたにずっとお会いしたかったです!
自分は七種茨と申します☆ 敬礼〜! 」
ああ、これまたキャラの濃い人が...(遠い目)
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!