センパイは冗談っぽく私の顔を覗き込むようにして視線を合わせてくる。
こんな感じでずーっと笑いまくっている及川センパイと歩いていると、ボールが跳ねる音が聞こえてくる。
体育館の扉の前でバレーボールを持って立っている二人を見つける。
感謝の気持ちからセンパイの右手を両手で掴んで上下にブンブン振りまくって握手しておく。
軽く準備運動をしてからストレッチをしていたのだが、何やら周りの女子がすごい見てくる。
なんかゴニョゴニョ話してるし…なんだろ…
2人が当たり前だろみたいな感じで話してくるが、私からしたら知ったこっちゃないぜな状況に少々疑問を感じる。
残念ながら私の過去の栄光は関係ないみたいだ。
2人は声をそろえて私に言い聞かせる。
私は誤解が生まれないよう爆速で訂正しておく。
2人からの冷たい視線を感じつつ、ストレッチを終え、肩を回しながら立ち上がる。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!