放課後になった、
職員室行かなきゃ
ヤダなぁッ
本当のことを言わなきゃ、りうちゃんのときは先生は助けてくれなかったけどでも、お話してくれたってりうちゃん言ってた
もしかしたら味方になってくれるかもしれない
先生がもっと対応してくれてたら
りうちゃんは学校に通えてたかもしれない
お兄ちゃんたちがこんなに苦労してなかったかもしれない
なのに
『なんで、どうして?』
ってなんだよそれ
僕は怒りが度を過ぎて声が出なかった
この人は何を言ってるんだろう、お兄ちゃんたち家で泣いてたんだよ?どうしたらいいんだって右往左往して頑張ってた
だから僕も頑張らなくちゃいけないの
なのに、なのに、いい思い出…? この人は何を言いたいの…?
なんでここで叫べないんだろう
なんでここで怒れないのかな
なんで僕ってこうなんだろ
悠にぃなら先生に家族をバカにすんなって怒ってくれてたかなもしかしたら警察沙汰までやるかも…
いふにぃならド正論ぶつけて先生を窮地においやってたかもな
ないにぃだったら不敵に笑って他の先生とか周りのみんなを自分の魅力で味方につけたんだろうな
しょうちゃんならきっとブチギレてこの先生土下座させてたかも知んない
りうちゃんなら、
いやりうちゃんも先生にこういう事言われたのかな、それなのにお話してくれたなんて言ってるのかな、
そんなん優しすぎるよッ
その優しさをりうちゃんは自分あげられなかったんだよね、
でも、でもりうちゃんも今ちょっとずつだけど立ち直ってる
それなのに僕は、
なんでなんにもできないのかな
僕は職員室を後にした
怒りと落胆と
いろいろな気持ちが混ざって
僕はまだ感情あるから全然平気なんだなって
そう思いながら家に帰った
僕は屋上に呼び出されていたことをすっかり忘れてたんだ
おつしづでした!













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!