女性も私を庇うように守ってきてくれたが、ワンテンポ遅かった。
四季君の銃を構える音の方が速かった。
この距離で大量の弾を全て切ることは……不可能である。
せめてもう1m離れてほしかった…。
私は、もう視力がなくなってもいいと覚悟し、
四季君の攻撃を最大限受け止めようとした。
だが、次の瞬間、
四季君が血を思いっきり吐きだし、辛そうに膝をついたのである。
どういうこと…?
さらにこれだけで私の驚きが終わることはなかった。
耳に聞こえたのは、必死に暴走と戦う四季君の悲痛な声だった。
私は、武器を持ちながらも、四季君に何度も叫んだ。
なんど「四季」という名前をつぶやいただろう……。
胸が痛い……苦しい……泣きたい……
そんな気持ちを押し殺して、私は叫び続ける。
そして、私の声が聞こえたのだろうか………。
私の方に、目を向けてきた。
普通暴走した鬼は笑顔で歯をむき出しにして人を殺す。
だが、
今の四季君の顔は、とても…
とても辛そうで…………
泣いていたのだ。
なんて、優しい言葉なのだろう。
どうして暴走状態の中に入っているのに………
私と神門さんの心配をするのだろう……。
なんで………
こんなに胸が苦しいのだろう…………ッ
なんでこんなにも……胸が熱いのだろう………。
頭の中にはずっと「なんで」が思い浮かんでくる。
自分の心配したほうがいいのに…。
暴走状態は、自我を忘れ、暴走本能が暴れまくることを示している。
意志はたいてい暴走に飲み込まれやすいとされている。
だが、四季君はそれでも暴走に抗い最後の最後で声を振り絞っている。
そして、四季君は涙を流しながら、
辛く苦しそうな声で私たちに「お願い」をしてきた。
そして、四季君は涙を流しながら、私たちに銃を構える。
やはり暴走本能には逆らえないのだろう。
四季君はいま……どんな気持ちでこの言葉を言っているのだろうか………
どんな気持ちで!!
………私たちに銃を向けているのだろうか……ッ………。
四季君はいっつも笑顔で……
私を助けてくれてくれる……
初めての友達だ。
私の頬につぅっと一筋の雫が垂れる。
声を出して泣き叫びたいほどだ。
だって……
目の前に暴走した友達が、
抗いながら必死に「殺してくれ」とさけんでいるんだよッ…?
そう思いながらも、感情を極力抑えながら、私は四季君を見上げる。
その時…………
ビュンッ!!!
ドガンッ!!!💥
四季君が思いっきり吹っ飛んだのである。
吹っ飛ばした人は……………
次回へ続く__________今からもう1話投稿しますね!!お楽しみに!!感謝デーですね!!











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!