ななもり目線
ブーブー
それはさとみくんからの電話だった。
どうしてだろ?話し合いかな?まぁ、明日は休みだ。
まさか、ジェルくんと出かけたことがこんな大事になるとは夢にも思っていたなかった。
さとみ目線
そう思いながら俺は眠りにつく。この時にはころんやるぅとの怒りはジェルへの抜け駆けの怒りより、なーくんへの怒りの方が強かったと思う。
次の日
ピーンポーン
びっくりだ。ころんは俺と同じくらいの遅刻魔だ。そんな奴が誰よりも先に来るなんて、明日南海トラフ起こるわ!
そりゃあそうだろう。今まで仲良かった好きな人からしたら自分が2番目だったなんて知ったら誰でもショックだ。だからこそ今日はちゃんとなーくんの口から聞きたい。
ピーンポーン
その直後
ピーンポーン
ななもり目線
いや、本当に違う。最初は、俺も皆を誘おうと思っていた。だけどジェルくんが二人きりでって言っていたから何か大事な話かと思った。だけど、いざ行ってみると、普通遊ぶだけだった。楽しかったし、ジェルくんが、二人きりって言ったのも、きっとジェルくんの事だから理由なんてなかったんだろうなーと思っていたんだよ。
俺は何も言えなかった。確かにるぅとくんの話を断って自分だけ楽しんでいたんだ。どれだけ傷ついだろうか。だからこそ理由を言わなければいけない。だけどころんくんと莉犬くんの視線が痛い。俺は黙ったままだった。そこで口を開いたのはジェルくんだった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!