まず最初に、コーヒーカップへ向かった。
並んでいる間も、会話が途切れることなく、楽しく過ごせた。
だんだんと私たちの番が迫る。
回さないコーヒーカップなんてない、とひとりで納得して
陽気な曲に合わせてくるくると回るコーヒーカップを眺めた。
順番が回って来ると、燐音くんに 手を引かれながら
共にひとつのコーヒーカップへと向かう。
入り口に向かって手を伸ばし、
私に、コーヒーカップへ乗るよう先導する燐音くん。
私は素直にコーヒーカップへと乗り込んだ。
そうやって手を引く燐音くんは、さながらエスコートをするかのようで
見た目には似合わずも、それを無意識でやってのける彼に少し目を開いては微笑んだ。
燐音くんも乗り込んだ後、 アナウンスが鳴り響く。
そう言っている間に、 コーヒーカップはゆっくりと回りだす。
そう言う燐音くんの表情は、なんだかとてもいたずらっ子みたいだ。
分かりやすく落ち込む素振りを見せる燐音くんに、少し慌てる。
楽しみではあったが、心配が勝ってしまい
ついその心境を口に出してしまった。
成功を期待してこその心配ではあったが、期待する気持ちが伝わっていないのでは、ただの嫌な人だ。
緩やかな回転から一変。
急に勢いよく回り出すコーヒーカップに目を見開いた。













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。