あなたの転スラの世界の名前とリムルは、洞窟を出、森を歩いた。
声の練習の時の狼、可愛かった
そうか……?
情けない悲鳴を上げて逃げてったけど……
あはは……
その時。
30匹ほどの人型の魔物が現れた。
!
……
これって……
小鬼族……?
強き者よ……。この先に、何か用事がおありですか?
※原作はリムルが《魔力感知》を完璧でないため、片言だと予測し、本作は読みやすいよう、平仮名にしてあります
……!
喋った……
初めまして、でいいのかな? 俺はスライムの、リムルという
……っ!
ひぃい
強き者よ! あなた様のお力は、十分にわかりました。声を鎮めて下さぃ!
……?
【意志が強すぎだと仮定します】
※現在、カナトは空気を読み、姿を消しています
(なるほど……)
すまんな。まだ調整が上手く出来なくて
お、おそれおおい。我々に謝罪など、不要です!
で、俺になんか用か? 俺はこの先には、別に用事なんかないよ?
左様でしたか。この先に、我々の村があるのです。強力な魔物の気配がしたので、警戒に来た次第です
強い魔物の気配? そんなもの俺には感じられないけど……?
いや、リムルだから
ご冗談を! そのようなお姿をされていても、我々は騙されませんぞ!
……
……
(今伝えたほうがいいのかな……※妖気が出てることをカナトから聞いた)
その後、リムルが話したいことをあなたの転スラの世界の名前が通訳し、二人はゴブリン村にお邪魔することになった。
(家がひどいな……前世、建築はドールハウスでやったことあるから分かるけど……骨組みがなってないな。バランス悪いや)
お待たせいたしました。お客人
ああ、いやいや。それ程待っていません。お気遣いなく
ええ……大丈夫です
大したもてなしも出来ませんで、申し訳ない。私は、この村の村長をさせて頂いております
で、自分をわざわざ村まで招待したという事は、何か用事があったのですか?
(さすがリムル!!※大体をカナトに聞いていた)
実は、最近、魔物の動きが活発になっているのはご存知でしょうか?
ええ
(皆リムルにおびえてたけどね)
我等の神が、この地の平穏を守護して下さっていたのですが、ひと月程前にお姿をお隠しになられたのです。その為、近隣の魔物が、この地にちょっかいをかけ始めまして……我々も黙ってはいられないので、応戦したのですが、戦力的に厳しく…………
神……(ヴェルドラのことだな、きっと)
話はわかりました。しかし、自分スライムですので、期待されているような働きは出来ないと思うのですが?
おい、ねたまれるぞ
ひぃ……
ははは、ご謙遜を! ただのスライムに、そこまでの妖気は出せませんよ! 何故そのようなお姿をされているのか、当方には想像も出来ませんが……名を馳せる魔物なのでしょう?
……
!!
(あ、気づいたみたい)
ふふふ。流石は村長、わかるか?
勿論でございますとも! そのお姿でさえ、漂う風格までは隠せておりませぬ!
(自棄になってるね……凄いけど)
そうか、わかってしまったか。お前達はなかなか見所があるようだな!
(大丈夫だろうけど、あまり調子に乗りすぎはよくないよね……)
(あ、妖気を消した)
おお……我々を試されていたのですね? その妖気におびえる者も多かったので助かります
(うんうん、そうだよね~……早くリムルに気付いてほしかった)
そうだな。俺の妖気を見てもおびえずに話しかけてくるとは、見所があるぞ
(うん……作中でも言ってたけど、突っ込むね。何の見所だよ?)
はは! 有り難うございます。で、本当のお姿をお隠しの理由はお尋ねしませぬ
(これが本当の姿なんだがな)
ただ……お願いがあるのです。何とか聞き届けてもらえませぬでしょうか?
内容によるな。言ってみろ
ははっ
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。