第3話

二話
216
2019/05/27 12:28
あなた

風磨!ちょといいかな?

風磨
風磨
なんだよ、改まって……
あなた

いきなりで、ごめんね

あなた

ずっと前から好きでした

言った。ついに言ってしまった。
風磨
風磨
……え?
たった一言、それも疑問形だったけれど、
充分だった。
あなた

(ふ、風磨が……照れてる……⁉︎)

あの後輩女子に告白されたときより顔が赤く見えるのは、考えすぎだろうか
あなた

(な、何か……何か言わないと……)

あなた

な……な……

風磨
風磨
な?
まだ顔を赤くしたままの風磨が、不思議そうに首を傾げる。
180センチ近いのに、かわいらしい仕草がやけに似合っていた
あなた

(頭、なでたいなぁ……)

ふっと浮かんだ言葉に、あなた自身が驚いてしまう
あなた

なーんつって!んなわけなーいじゃーん、ビックリした?

やらかした
あなた

(いや、でも、いまのは戦略のひとつっていうか……)

風磨
風磨
あなた……。おまえなぁ
あなた

よかった、冗談だって信じてもらえた……よね?)

あなた

いまのはさ、告白予行練習だよ

風磨
風磨
はぁ?練習?
あなた

ねーねー、かわいい?どきっとした?

こういうとき何も言われないのは却ってつらい。
あなた慌てて笑顔をひっこめた
あなた

そんな顔で見ないでよ。ごめんってば

風磨
風磨
本気になるよ?
あなた

……え?

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