第14話

13.わからないこと
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2025/11/29 06:00 更新
『えななん』
『K、明日とか空いてる?』
『K』
『明日は空いてるよ』
『えななん』
『ほんと!?じゃあ、明日あの公園まで迎えに行くね!』
『K』
『ありがとう、えななん』
…最近、こんな会話が多い気がする。
いや、別にいいんだよ。ふたりだけでどこかに遊びに行きたいってこと、あるよね。
でも…最近やけに多い気がする
毎日毎日、えななんが「この日は空いてる?」って、Kに聞く。こんな頻繁に会って何をしてるんだろう。たまにはボクと雪も誘ってよ〜!寂しいじゃんか〜!
そう考えない日はない。
でも、決してニーゴ全体に大きな影響を与えている訳じゃないんだ。
打ち上げには出席するし、活動も、睡眠時間が心配になるくらいちゃんとやってるし。
最近よくわからないことが多すぎる。
類はボクにはまだよくわからない何かに悩んでるし、杏もなんか元気そうだけど、どこか寂しそうだし…
















暁山瑞希
(このまま、ボクだけ置いて行かれちゃったりするのかな…)
白石杏
なるほど…じゃあ、練習がない日はできる限り出席しますね!
神代類
ああ、無理のない範囲でね。
昼休み、白石くんと小豆沢くんが司くんのことを思い出したと桐谷くんから聞いたから、今の状況を詳しく説明した。
休み時間に話すようなことではないけど、メッセージではすべて説明しできる気がしないから仕方ない。彼女たちもなかなかに忙しいようだし。
白石杏
いや、それにしても…
白石杏
「変人ワンツー」が揃ってないと、結構寂しいものですね…
神代類
…そうだね
やっぱり白石くんも、同じことを考えていた。
記憶がない時は違和感がなかったものの、思い出してからは何かが物足りない。いつも隣にいるはずの人物がいないというのは、こうも寂しいものなのか。
白石杏
でも、思い出せてよかったですよ
白石杏
私の中の天馬先輩の記憶、本当に面白いことばっかりで
白石杏
今ここにいなくても、思い出の中で笑顔にしてもらっているので!
白石杏
早く見つけだして「寂しい思いをさせてすまん!!!」って思いっきり謝ってもらわないと困りますよね
神代類
…そうだね。これだけ寂しい思いをさせてきたのだし、しっかり謝ってもらわないと
…まったく、司くんは本当によくわからない人だと思うよ。
あんなに単純そうな性格をしているのに、心の内には僕たちには想像がつかないほどのものを抱えている。
今回の件だって、いくら未来のスターの彼だとしても、流石にやりすぎだと思う。しっかり謝ってもらって、彼がいない間に考えた演出にみっちり付き合ってもらわないとね。
神代類
白石くん、そろそろ昼休みが終わるけれど、大丈夫なのかい?
白石杏
えっ、ほ、ほんとだ…!?
神代類
次は移動教室と言っていたよね。早く行かないと遅れてしまうよ
白石杏
神代先輩は?
神代類
あいにく、君との会話に集中していたから、作業が中途半端でね。次の授業は欠席させてもらうよ。
白石杏
ただサボりたいだけじゃないですか…いいなぁ、頭がいい人は…
「やばい!ほんとに急がないと!」と走り出す白石くんに、軽く手を振る。
…さて、ここにいても怒りの形相で探し回る先生に見つかってしまうし、セカイにでも行こう。

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