第7話

第六話
173
2024/04/20 05:00
私が本心を伝えると、四人共、急に泣き始めて、
あくあ先輩は、私をもっと強く正面から抱き締め、
マリン先輩は、沢山泣いて、ハンカチで涙を拭いている。
みこ先輩は、お腹の辺りを抱き締めてくる
クロヱ先輩は、後ろから、私を抱き締めた。
気付けば、姉さんから裏切られた心の痛みは消えていた。
そう思っていた。
実際には、そんなことはなく、ずっと、心の奥で、隠していた。
皆と別れ、家に帰り、いつも通り、
(なまえ)
あなた
ただいま!
リビングに降りるまでの道のりで、姉さんと出会った。
向こうは、一瞬動きを止め、直ぐに目を細め、
星街すいせい
星街すいせい
お帰り。人を殴ったクズ。
これが、始めて姉さんに言われた暴言であり、これからもっと増えてくる言葉だった。
そんな言葉はリビングにいるお姉ちゃんには聞こえている筈もなく、
姉街
姉街
ご飯食べよ!
そう言って笑い掛けてきた。
星街すいせい
星街すいせい
・・・
(なまえ)
あなた
・・・
ヤバい、気まずい・・・
(なまえ)
あなた
じ、じゃあ、私、お腹いっぱいになったから、もう上行くね。
当然、お腹いっぱいになったのは嘘である。
まだお味噌汁しか飲んでいない。
残したご飯の全てをラップで包んで私は上に行く。

上に行き、私は、
(なまえ)
あなた
今の気持ちを、どこかに吐き出せれば、楽になるんだろうか
そう思い、曲を作り始めた。
でも、そう簡単には行かなくって、
(なまえ)
あなた
ここの音、どれが良いんだろう?
今までなら、間違いなく姉さんに相談していた。
(なまえ)
あなた
すい姉・・・とは話せないからなぁ
そうだ、この時はまだ、姉さんのこと、すい姉と、呼んでいたのだった。
(なまえ)
あなた
仕方無い、お姉ちゃんに聞こう。
そう言い、私はリビングに行き、ソファに座っているお姉ちゃんに話し掛ける。
(なまえ)
あなた
お姉ちゃん・・・?
すると、お姉ちゃんは振り返り
姉街
姉街
?どうしたの?
そう言い、私に隣に座るよう促し、
姉街
姉街
もしかして、すいちゃんと、何か、あった?
驚いた。でも、私はそれは今はどっちでもいい。
(なまえ)
あなた
ううん。何もないよ。それでさ、今曲作ってるんだけど・・・
この音、どれがいい?と聞く。
すると、お姉ちゃんは驚いて、
姉街
姉街
曲作ってるんだ!いいね!何々?この音?ここはね~、サビ前でしょ?なら、他よりも音を小さく、低くして、サビで一気に音をおっきくするの!
なるほど、参考になる。と思いながらメモを取り、取り終わると、私は立ち上がり、
(なまえ)
あなた
じゃあ、お姉ちゃん、ありがとう。
そう言い、自分の部屋に戻ろうとしたら、後ろから声が投げ掛けられる。
姉街
姉街
本当に、すいちゃんとは、何もなかった?
もう、と、少し苛立ちを感じながらも振り返り、
(なまえ)
あなた
当ったり前じゃん!私と姉さん・・・だよ?
この時から、私は姉さん呼びに変わった。


姉街side
(なまえ)
あなた
当ったり前じゃん!私と姉さん・・・だよ?
!・・・まず間違いなく、何かあった。それは確定。
何故なら、あなたの名前のすいちゃんへの呼び方が、「姉さん」呼びになったから。
でも、これは勘だけど、深追いはできない。
姉街
姉街
そう、なら良かった!
そう言ったのを聞き届けると、あなたの名前は、自分の部屋に戻った。
どう聞き出そう・・・と私は思考する。


あなたの名前side
ピロン、と通知がした。
通知が鳴るのは、姉さんのチャンネルが更新された時と、TwitterでDMされた時だけ。
だから、私はスマホを見る。
すると、姉さんのチャンネルの動画が投稿されていた。
曲名は・・・「天球、彗星は夜を跨いで」か。
一度、聞いてみる。
聞き終わり、自分の胸に手を当てる。
何も、感じない。
この歌詞に、メロディに、歌声に込められた思いも、何も分からない。何も感じない。
主
第六話以上です!
茜
「過去編は書いてて一つの山場に感じる」だっけ?
主
うん!大方のストーリーも過去編が一つの山場だから!
茜
結末決めたのか?
主
いんや全然?何も考えてない。
茜
は?アホか。
主
アホですよーだ!そんなテストで満点とか取れないもん!
茜
はいはい。締めるぞ。お疲れ~
主
サラッと流された・・・
お疲れ様でした~!

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