五条side
最初は面と身体のいい女としか思ってなかった。
『…何?』
『意味分かんない』
天真爛漫で魅力的な笑顔で心を鷲掴みにされた。
自覚したのはつい最近のこと。
まさか、この俺が、
最初はただ、そう信じて疑わなかったのだから
「それ煽ってんの?」
あなた『はぁ?』
あなたside
マジで何なのコイツ。
実は下半身脳味噌ですってタイプだった?
呆れるわ…
五条家がそんなんでいいのかねぇ…
『てかホントアイス溶けるんだけど』
ガシッ…!
『ッえ…』
『ちょっ…マジでなn……』
ペロッ…
『ッは……』
悟は私の手にべっとり付いたバニラ味のアイスを
舐めやがった。
五条「それ、わざとじゃなくても言い訳できないと思うんだけどねー」
『だからッてなんで…』
五条「…何?照れてんの?」
『ッ!///』
熱い。
ただでさえ暑いのに。
熱くて堪らない。
五条「…ねぇ」
六眼は獲物を捕らえたような猛禽類を思わせている。
その瞳が今でも尚脳裡に焼き付いて離れない。
"離して貰えない"。
五条「目、逸らさないで」
『ッ~///』
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!