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いつもよりワントーン低い声で
光くんがその子に言う。
光 「 なにしてんだよ。」
大 「 あーちゃん大丈夫?」
「 .. いた ..い」
素直に答えると次々に流れる涙。
圭 「 あすちゃんの手 ..」
そう言われ目線をずらした先には
赤く腫れ 少し曲がった手。
私は元々骨が弱いこともあり、
全身の体重を右手にかけたせいで
簡単に折れてしまったんだろう。
「 ふぇ ... っ」
山ちゃんが他の子と抱き合ってること
そして右手の痛み
一瞬にして二つの嫌なことがあり、
それに気づいた薮くん。
薮 「 山田?離れろよ。
自己紹介は?なんでこのグループに
入りたかったの?なんであすか飛ばした?」
そう言われ我に返った彼。
その子を引き剥がし 私の方に駆け寄る。
でも今は彼の顔なんて見たくない。
ましてや触られたくない。
意地悪な私をどこか嫌う自分。
? 「 鈴木みほ.. です。 14さい、
わたし、みんなのことが好きで ..
だからこのグループに入りたかったの。
今はびっくりして、佐藤さんを押しちゃって
ごめんなさい ...」
さっきの顔とは違う 。
私を押したみほちゃんの顔は
すごく怖くて笑ってた。なのに
今は 可愛く泣きそうな顔で
薮くんの袖をつかむ。
髙 「 好きって言うのはファンとして?」
み 「 わたしぃ 涼介くんのことがすきなの」
またさっきとは違う甘ったるい声
ずっと聞いてたら 吐いちゃいそう ←
身長は.. 150くらいかな?
14歳にしては小さすぎて 12歳くらいかと ..
それにしても 会った瞬間から
みほちゃんのイメージは 最悪。
でもきっとただ一人彼は
違う 。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!