年が明け、一月の教室。
クリスマスにやっと付き合うことができた私たちは――
相も変わらずぎゃーぎゃーと言い合っていた。
だが内心は、
やはりこんな感じだった。
片手を上げてニコッと坂宮くんが笑いかけてくる。
私はその笑顔に、何かを問いたかった。
日本ではほぼリア充イベントなクリスマス、カップルで過ごさないわけがない。なのに坂宮くんは彼女と居なかったので気になっていたのだ。
一度普通の表情に戻っていた坂宮くんが、私の質問で再び「ん?」と笑った。
スッと顔の横に挙手する、桃。
…………桃が、坂宮くんの彼女ぉ!?
笑顔で坂宮くんに同意を求められると、ノリのいい桃はにこりと笑って声の調子を合わせた。
そして、二人は息ぴったりに回答を始めた。
最後の一言には曖昧な返事をしておいた。
なるほど、だから桃トイレから帰ってこなかったのか……。付き合ったこと報告したら「ごめん私いま家」ってLIME来たのも、私を吉沢と二人きりで帰らせるためか。
ありがたいけど…………ねぇ……。
桃にニヤッとしながら言われて、私はつい意地を張った。
両想いだけど、私たちはまだまだ両片想い。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。